■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年11月15日発行 第451号 □■ ─────────────────────────────── ■ ドルは本当に強いのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「ドルは強い。ドル経済が基本だ」 これは11月10日に訪日したガイトナー米財務長官に対して藤井財務相が述べた言葉だ。 その事を私は11月12日のメルマガ第446号 「ガイトナー米財務長官は何をしに日本に来たのか」 で書いた。 ところが、その発言が報じられた直後の11月13日の毎日新聞「経済観測」で、丸紅経済研究所長の 柴田明夫氏が、「ドルのたそがれ」と題して要旨次のように書いていた。 「・・・基軸通貨ドルの信認そのものが揺らいでいる。それはドル離れという形で表れている。 第一は産油国によるドル建て原油取引見直しの動きである。英紙は10月6日、アラブ湾岸産油国と ロシア、フランス。中国、日本などが原油のドル建て取引からの離脱を協議中と報じた・・・ 第二は周小川・中国人民銀行総裁の「国際通貨体制の改革に関する論文」(09年3月23日)である。 国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)を新基軸通貨とすることを提唱した。(現に)IMFは7月1日、 SDR建て債券発行を決定。中国、ブラジル、ロシアが購入の方向にある。 第三は中国、インドが金準備拡大に動き出した事だ・・・金価格は騰勢を強め、11月には1オンス= 1100ドルを突破し、史上最高値を更新中だ。ドルのたそがれである」 私は国際経済の専門ではない。しかし巷にあふれる経済専門家の大方の見方はドル安の流れは不可避と いうものばかりである。 そんな中でなぜ藤井財務相が、かくもはっきり「ドルは強い。ドル経済が基本だ」などとガイトナー 米財務長官の前で大見えを切ったのだろうか。 なぜその藤井発言が報じられた時、経済専門家たちは、それはおかしいと言わなかったのだろう。 ドルのたそがれを知っていながらドルと心中するつもりであれば、あまりにも対米従属的だ。 輸出産業のためにドルを買い支え、「強いドル」を維持しようとしているのなら、世界の経済情勢の変化 から目を閉ざした亡国的態度である。 藤井意大臣が正しいのか。私の素人考えが浅はかなのか。専門家の考えを聞きたい。 ──── 天木直人のメールマガジン 2009年11月15日発行 第451号

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