■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年10月23日発行 第414号 □■ ──────────────────────────────── ■ マイクを黙らせろ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月9日の日刊ゲンダイに春名幹男名古屋大学大学院教授(元共同通信ワシントン支局長)がこう 書いていた。「マイクを黙らせる事も民主党の課題である」と。 マイクとはマイケル・グリーン氏の事である。ブッシュ政権下で国家安全保障会議アジア上級部長に抜擢され、 以来数少ない知日派として日本の政府関係者、メディアに重宝されている人物だ。 米国留学中の小泉進次郎の後見人であり、鳩山政権下の防衛省政務官である長嶋昭久氏の親分格である。 なぜ春名氏は「マイクを黙らせろ」と書くのか。その理由は簡単だ。 マイケル・グリーン氏は日米のメディアで盛んに鳩山新政権は反米的だと言いふらしている。その事が、 日本を知らない米国の間で真に受けられつつある。このままマイケル・グリーン氏に言いたい放題 言わせるならば、やがて鳩山政権は窮地に追い込まれる事になる、と春名氏は警鐘をならしているのだ。 もちろん、黙らせることなど出来ない。言論の自由だ。それどころか、もはや遅すぎる。 発売中のフォーサイト11月号にマイケル・グリーンの記事を見つけた。このフォーサイトの記事は、 「米国はいつまでも鳩山政権にやさしくはない」とまで言うようになった。 おりしもゲーツ国防長官が来日し、鳩山民主党政権と会談した。 その会談内容は、ゲーツ国防長官の日本滞在中には詳しく報じられる事はなかったが、彼が離日した 今頃になって、実情が少しずつ漏れ出してきた。 それによるとその恫喝ぶりは相当なものだ。 普天間以外の選択はない。11月のオバマ大統領訪日時までには結論を出せ。いくらアフガン支援を日本が 約束しても、それだけでは済まない。普天間は普天間だ。 とまあこんな調子だったらしい。 おまけに、22日の米紙ワシントンポスト紙(電子版)は国務省高官の話として「今や日本が中国より厄介な 存在になっている」などと言い出しはじめた。 マイクを黙らせるどころではない。もはやマイクの言うとおり米国は動いているごとくである。マイクの 言うとおり日本のメディアが米国の怒りを代弁して日本国民を脅かしているごとくだ 私は本気で鳩山民主党政権の対米政策を心配している。正しい対米外交を助言できる司令塔がいない事を。 このようなマイクの脅かしを前にして、「名護市の住民の意見を尊重する」とか、「社民党との連立合意 もある」などという言葉を発している場合ではない。 ましてや、今日(10月23日)の産経新聞が一面トップで報じているごとく、事実上県内移転の腹を固め、 それをオバマ大統領にひそかに伝える腹を決めた、などという事であってはならない。 鳩山首相の対米外交は、マイクを黙らせることではない。マイクが主導する対日恫喝外交を上回る正しい 対米外交を国民に提示することだ。マイクを上回るブレーンを集めることだ。 祖父鳩山一郎内閣の通産大臣だった石橋湛山は、中、ソとの通商拡大を唱える石橋を見て、このままでは 対日復興支援を打ち切ると恫喝した。それにうろたえる鳩山首相に対し、「無視していい」と言い切ったという。 今の鳩山首相に必要なのは、その卓見と指導力ではないのか。 ──── 天木直人のメールマガジン 2009年10月23日発行 第414号

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