■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年10月5日発行 第388号 □■ ──────────────────────────────── ■ ゼーリック世銀総裁の「さらばドル」発言の意味するもの ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9月28日にゼーリック世銀総裁が基軸通貨としてのドルの終焉に言及したというニュースをテレビ で聞いた。 これほどのニュースだ。いずれ新聞がこれを報じるだろうと思ってそれから数日間、関連記事を探したが 見当たらなかった。 そう思っていたら10月4日の東京新聞「時代を読む」というコラムで、浜矩子同志社大学教授が、世銀の 「さらばドル」宣言、という見出しで次のように書いていたのを見つけた。 ・・・「準備通貨としてのドルの地位が、いつまでも安泰だと思い込むのは誤りだ」。世界銀行の総裁、 ロバート・ゼーリック氏がこう言った・・・世界銀行は(IMFとともに)戦後のブレトンウッズ体制を 支えてきた。ブレトンウッズ体制はドル体制と言い換えてもいい・・・そのような存在である世銀の総裁が いつまでもドルが通貨の王様でいられると思うな、と言ったのである・・・これは大変な事だ・・・ 国際経済に素人の私ですらこれは大きなニュースだと思う。 それにも関らず、このニュースについての解説記事がわが国の報道に一向に現れてこない。あたかもドル 基軸通貨の終焉を見たくないがごとくだ。 サブプライムローン問題が発生し、米国の大手証券会社、金融会社が軒並みに倒れて金融危機が発生した時、 巷には、これでドル一極支配は終わった、ブレトンウッズ体制から新しい世界金融システムを作り出さなければ ならない、という声があふれていた。 その時にも政府や御用学者はドル基軸通貨の重要性を繰り返すばかりであった。 米国政府は建前としてドル基軸通貨を崩していない。そんな中で突如として出てきたゼーリック発言である。 これは米国政府への警鐘なのか。それとも米国の本音を代弁しているのだろうか。 浜矩子教授は今後の国際基軸通貨について次のように書いている。 「(次にどの通貨が基軸通貨になるのかという問題について)端的に言って答えはない。基軸通貨国の時代 そのものが終わった・・・王者なき集団責任体制の時代。それが、これからの通貨の世界になるのだと思う・・・ 主役がめまぐるしく変わる群雄割拠の通貨状況を覚悟しておく必要がありそうだ」 そうであればそれに対応する通貨政策を日本政府は必死で模索すべきではないのか。 世界はその方向で動き出している。 欧州連合(EU)の新たな基本条約であるリスボン条約がアイルランドの国民投票で批准され来年初めにも 欧州統合はさらに進んでいく。 建国60周年を迎えた中国は、人民元の国際通貨化に向けた動きを加速させている。10月27日には人民元建て 国債を国外で初めて発行する(10月5日日経新聞)。 そんな中で日本だけがドル基軸通貨を支え続けるしか策がないかのごとくだ。 対米従属の弊害は通貨政策の中にもあるのだ。そしてそれが日本経済を弱体化させてきた。イラク戦争支持などと 違って、目に見えない分だけより深刻である。 ──── 天木直人のメールマガジン 2009年10月5日発行 第388号 「天木直人メルマガ懇親会」を以下のとおり行いますのでふるってご参加ください。 記 10月10日(土) 静岡(静岡県)懇親会 場所 静岡市民文化会館(第一会議室) 「静岡市民文化会館」 駐車場あり 約260台収容 住所:静岡市葵区駿府町2-90 電話:054(251)3751 静岡駅北口 20番バス停留所から すべて静岡市民文化会館へ行きます 時間 13:00-16:30

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