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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」第384号 田中三郎という反骨の元埼玉県警察学校長
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■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■   天木直人のメールマガジン 2009年10月3日発行 第384号 □■  ──────────────────────────────── ■     田中三郎という反骨の元埼玉県警察学校長         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  まったく知らなかったのだがこんな反骨の警察官がいたのだ。どうしても書いておきたいと思った。  9月28日の東京新聞「へこたれない人々」で、田中三郎(62)という元警察官の紹介記事があった。  田中氏は高卒のノンキャリアとしてはほぼ最高の地位である埼玉県の警察学校長にまで出世した。2005年 3月の事だ。  しかし、そこで田中氏が見たものは前任者である元警察学校長や副校長らの横領であった。  元校長らは共謀して、警察学校内で売店を経営する会社から警察学校の親睦団体に支払われる助成金約125万円 を着服していたのだ。  これは大変だと思った田中氏は、資料を集め、教職員から事情を聞いた上で本部に持ち込んだ。いずれ何らかの 処分が発表されるものと考えていた。  ところが一向に動きがなかったばかりか、田中氏はこの件に関する情報から遠ざけられた。  田中氏は2007年9月、60歳の定年を半年残して40年勤めあげた埼玉県警を退職した。普通なら外郭団体の 専務理事などへ天下るのが通例だが、再就職のあっせんはすべて断った。  田中氏が前任者の元警察学校長や副校長らを刑事告発したのは、そのほぼ2ヶ月後の07年12月の事であった。  東京新聞の記事はこう読者に問いかける。  「巡査の時代から、つらくとも楽しかった警察官生活の思い出が頭を駆け巡った・・・そうやって人生のすべてを つぎ込んだ(40年間の)県警を、告発することなどできるのか」と。  見ないふりを決め込むこともできた。だが、どうしても譲れなかった。そういう田中氏の生まれ故郷は栃木県 藤岡町であるという。  そこで農業を営んでいた父は、郷土の英雄で足尾鉱毒事件と闘った田中正造翁を敬愛していた。「自分にうそを つくな」が父の口癖だった。  これまでにも警察内部の様々な不正を知って、田中氏はその都度それらを正していった。その経験から「警察は想像 していたよりずっと懐が深い組織だ」という感慨を持っていた。  ところが今度ばかりはその警察に対する信頼が裏切られた。警察官として市民を裏切る事になる、長い間一人で 悩んだ末、告発に踏み切った。  しかし、告発から1年半が経過した今年8月31日、埼玉地検は元学校長らを不起訴処分とした。その理由は 「職員の飲食に使った」という元学校長らの説明を根拠に、「不法に自分のものにしようとした意思が認められ なかった」というものであった。  以上が田中三郎元埼玉警察学校長の告発事件のあらましである。  私が感銘を受けたのは、もちろん上述の告発をめぐる東京新聞の記事のすべてである。こんな反骨の警察官が いたのか、という感嘆である。  しかし、私がもっとも共鳴を受けたのは、その記事に見つけた田中氏の次の言葉である。  「あの日から警察の仲間たちとのつきあいは絶ちました。迷惑がかかっても困りますから。酒は一滴も飲んで いません。いざという時に不覚を取ってはいけないので・・・」  実は私も6年前、外務省がら辞職を迫られて後、「さらば外務省」を上梓して外務省を告発してからは、ただの 一度も外務省の門をくぐったことはない。外務省のかつての同僚たちと一度も接触をしたことがない。  35年間の外務官僚の世界からきっぱりと決別する覚悟を決めたのだ。  右翼が聞いたらただでは済まないかも知れないが、外務省を退職した直後に天皇・皇后両陛下が外務省OBを 慰労する宮中行事があった時も、招待される光栄を丁重に辞退するという非礼を犯したほどだ。  そんな私にとっては、この田中三郎元埼玉警察学校長の言葉は万感の思いで胸に迫るものがあった。  長年世話になった組織と対峙して生きるということの辛さと厳しさを、田中氏と共有できたと思った。  奇しくも田中氏とは一カ月違いの47年生まれである。  もっとも私は田中氏ほどの覚悟ある日々を送っているわけではない。酒は飲むし、生活は隙だらけだ。  田中氏は東京新聞のいう「へこたれない人々」の一人であるが、私はいつもへこたれかかって生きている。                        ────     天木直人のメールマガジン 2009年10月3日発行 第384号         以下のとおり「天木直人メルマガ懇親会」を行います。ふるって参加ください。                     記     10月03日(土)  豊橋(愛知県)懇親会     場所 豊橋市民文化会館 第三会議室     〒440-0862豊橋市向山大池20-1     TEL:0532(61)5111     FAX:0532(64)1356     豊鉄バス(豊橋駅前4番乗り場)     岩田団地線・西口線・飯村岩崎線・金田住宅線台町     バス停下車徒歩3分     駐車場158台     時間 13:30-16:00     10月10日(土)  静岡(静岡県)懇親会     場所 静岡市民文化会館(第一会議室)     「静岡市民文化会館」     駐車場あり 約260台収容     住所:静岡市葵区駿府町2-90     電話:054(251)3751     静岡駅北口 20番バス停留所から     すべて静岡市民文化会館へ行きます     時間 13:00-16:30

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