■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年7月28日発行 第279号 □■ ──────────────────────────────── ■ 地方分権の成功には住民の覚悟が不可欠という正論 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ なぜ地方分権が重要なのか。それは中央官僚が支配するこの国の権力構造を変え、住民主権、すなわち 本来の民主主義に少しでも近づくことが期待されるからである。 ところが、この地方分権に対し、中央官僚が抵抗するのは理解できるとして、国民の間にも懐疑的な意見がある。 その最大の理由は、地方の官僚や政治家は中央の官僚や政治家のコピー、しかも劣等なコピーであって、そんな 連中に税の徴収、分配権を含んだ大きな権限を持たせる事は、かえって住民の利益に反する結果になる、というものだ。 地方行政、地方政治の現状を前提にすればそうだ。 しかし、それは鶏と卵の関係のようなところがある。 地方政治が中央政治の支配下にある限りは、地方の主体性は育たない。地方自治の強化はおぼつかない。 しかし、権限を移譲され、責任を持たされれば、人も組織も変わる。成長する。その前提で地方分権を論じる ほかはない。 そして、地方分権の成功のカギを握るもう一つの大前提がある。それは住民一人一人の政治意識の高まりと、 政治参加の覚悟である。 この事について7月26日の毎日新聞に増田寛也元総務相が的確な意見を述べていた。 官僚から知事になり、自公政権の総務相をつとめ、いまでは野村総合研究所の顧問に天下っている、そういう人間の 言う事を、私は信用しない。 しかし、ここで言っている地方分権に関する増田氏の指摘は正しい。 彼は言う。 地方分権の目的は、地方の自治能力を強くし、住民が自分たちの創意工夫を生かして豊かな地域をつくることである、と。 分権で権限や財源を移された都道府県の職員が、「ミニ中央省庁」の役人として振舞うような事になれば、地方分権の 本来の目的に反することになる、と。 そのためにはまた、地方議員が、議会で正しい議論をするように変わらなければならない、と。 しかし、そのような地方自治を実現するには、住民においても、地方政治に関心を持ち、正しい地方議員を選び、地方行政 や地方議会の活動を監視する、そう言った求められるのだ。 増田は言う。分権することで一人一人が市民として自立しなければならない。自立した市民が社会をつくる、それこそが 強い自治力を持った真の分権型社会である、と。 こうして考えてみると、地方分権といい、地方主権というのは、それはそれで面倒な事だ。 中央官僚や国会議員と違って、住民のために献身的に奉仕する崇高な志を持つ者だけが地方政府の職員や地方政治家に ならないものか。 特権を濫用したり、税金の使い道をごまかしたりしない者だけが地方公務員や政治家になる。 そして、住民が何もしなくても、地方の生活が豊かになる、そのような方法はないものか。 ものぐさで、政治不要論者の私は、ついそう思ってしまう。 ───── 天木直人のメールマガジン 2009年7月28日発行 279号 お知らせ メルマガ配信がなされていない、という苦情が読者から時折私宛に寄せられます。 配信に関しましては全面的にマグマグ社の責任となっています。 メルマガの運営・管理・配信に関するご意見、ご要望が御座いましたら、 以下の連絡先へ直接に連絡していただければ幸甚です。マグマグ社からは迅速、 的確な対応がなされることになっています。

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