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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」 第274号 オバマの米国と日米関係の将来
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■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■   天木直人のメールマガジン 2009年7月26日発行 第274号 □■  ──────────────────────────────── ■     オバマの米国と日米関係の将来 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  久しぶりに訪れたマンハッタンであった。表面的には何もかも同じだった。観光客にあふれ、ビジネスマンが行き来し、 至るところで工事が行われていた。  五番街と57通りのブランド店が並ぶ界隈がマンハッタンの一方の象徴であれば、その傍で屋台にむらがる人たちの姿も またマンハッタンだ。  行き交う人々の多くはとてつもなく肥満で巨大だ。着る物はおそろしくキャジュアルで粗末だ。その中で10人に 一人の割合でとてつもない美男美女がいる。高級な衣装をまとったサラリーマンが行き来する。  マクドナルドに入る。日本のそれとはまったく異なる粗雑さだ。出てくる食物は投げ出されるごとくだ。卵焼きも ハンバーグもコーンブレッドもジャムもパンケーキもシロップも、混沌と無造作にトレイに並べられて差し出される。  違っていたことは日本人の旅行者が目につかないことだ。経済状況が悪くなったのか、それとも日本人の存在感が もはや米国では小さくなったのか。  ある晩日本食レストランで食事をしていた時、外務省の国連代表部員と新聞記者たちが馴れ合って食事をしている 光景に出くわした。米国の地においても日本の社会の延長が繰り返されている。米国の社会に入り込めない日本の エリートたちの姿がそこにある。  マンハッタン滞在の三日間、テレビと新聞で流されるニュースに私は注目した。  アフガンに人質にされた米兵の画像が連日流され、イラクとアフガンで亡くなった米兵がついに五千人を超えたと 報道されていた。  懐かしいヒル元国務次官補が、今度はイラク大使となってUSトデイの一面を飾っていた。自立にもがくイラクが 復興援助を米国に要求する。それに対し、支援の余裕は今の米国にはない、自助努力にはげめ、と突き放すヒル大使。  内政の最大問題はオバマ大統領が政治生命をかける医療皆保険制度の導入だ。4700万人もの無保険者を救う事 こそ経済再生のカギだと主張するオバマ大統領に対し、わずか16%の国民のためにその他の国民の負担増を求められては たまらないという根強い抵抗が民主党内部からも出る、それが米国だ。  ハーバード大学の黒人教授がカギを忘れて自宅をこじあけて入ろうとしたら、隣人が警察に通報し、警官に逮捕される という事件が起きた。  その警官の行動を「ばかげたことだ」と批判したオバマ大統領の発言が逆に批判される。黒人大統領が誕生する一方で、 黒人差別問題が常にトップニュースになる人種差別国、米国。  そのオバマ大統領の支持率が低下しつつある。戦後の米大統領の中で就任半年後の大統領支持率比較が報じられていた。  トップはトルーマンの82%。以下ケネディ75%、ジョンソン74%、アイゼンハワー73%と続き、オバマは、 フォード39%、クリントン41%に続いて下から3番目の55%、ブッシュ56%、レーガン60%、ニクソン 65%よりも低い。  乗り合わせたタクシー運転手に聞いてみたら稼ぎは激減しているという。それでも先日訪れたデトロイトに比べればましだ、 デトロイトは街じゅうが閉まっていたという。  考えてみれば、米国はいつも大きな問題を抱えてきた。それを乗り切って世界の覇権国を維持してきた。  それを懐かしむようにアポロ月面着陸40周年記念番組が大々的に報じられていた。  そんな米国に他国の事を配慮する余裕などない。ましてや政治も経済も弱体の極みにある今の日本への関心はない。  あるのは米軍基地を支援し続ける日本の利用価値だけだ。その日本利用を永久化するための動きが来年の日米安保50 周年記念における新日米安保体制の確立だ。オバマの米国の、それが唯一の対日関心事だ。  そんな米国とどう向き合っていくのか。帰国してみたら政権目前の民主党が対米政策でぶれ始めたというニュースが 目に留まった。日米関係を悪くさせては政権はもたない、ということだ。  その認識は正しい。ぶれるのはいい。しかし、ぶれた結果として、正しい対米政策が打ち出せなくては何もならない。  正しい対米政策を民主党は打ち出せるのか。米国という国を正しく理解している人材が今の民主党に存在するのか。  私の最大の関心事は民主党の対米政策である。そしてそれはすべての国民の命運がかかっている一大政策である。                           ─────  天木直人のメールマガジン 2009年7月26日発行 274号  お知らせ  メルマガ配信がなされていない、という苦情が読者から時折私宛に寄せられます。  配信に関しましては全面的にマグマグ社の責任となっています。  メルマガの運営・管理・配信に関するご意見、ご要望が御座いましたら、 以下の連絡先へ直接に連絡していただければ幸甚です。マグマグ社からは迅速、的確な 対応がなされることになっています。   

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