■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年7月21日発行 第269号 □■ ──────────────────────────────── ■ この人たちと平和な世界を実現していきたいーその1 服飾デザイナイー三宅一生さん ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 少し前のニュースになるが、7月16日のニュースが一斉に報じていた。服飾デザイナーの三宅一生氏が 米紙ニューヨーク・タイムズへ核廃絶の寄稿文を寄せたと。 7月16日の朝日新聞に掲載されていたその寄稿文の原文(日本語)を読んだ私は、三宅一生という服飾 デザイナーに、平和を愛する強い心を感じ取った。 そして、その寄稿文の表現力に、日本のいかなる外務官僚も足元に及ばない最強の平和外交力を見つけた。 彼は言う。 オバマ大統領の核廃絶演説が、自分が内部に埋もれさせ、今日に至るまで決して語ろうとしてこなかった ものを、突き動かしたと。 それは自らの被爆体験である。7歳の自分が見た想像を絶する光景である。 目を閉じれば今も浮かぶ。さく裂した真っ赤な光、直後にわき上がった黒い雲、逃げまどう人々・・・ 母はそれから3年もたたないうちに被爆の影響で亡くなった、と。 彼は言う。 そのような忌まわしい思い出は後ろへ追いやり、壊すのではなくつくること、美や喜びを喚起してくれるものへ 目を向けようとしてきた、と。衣服デザインの道を志すようになったのも、この思いからだった、と。 彼は言う。 しかし、オバマ大統領の核廃絶の演説が私を動かしたのだ、と。あの演説を行ったオバマ大統領だからこそ、 世界の核兵器廃絶の声を一つに集めることができる、核兵器廃絶は今の米国をおいて他にない、と。 これはすごい殺し文句だ。褒め殺しだ。 しかし三宅氏は鋭く見抜いている。楽観してばかりではいられない、と。ロシアと米国が核兵器削減で合意 した事は重要な一つのステップではあるが、一個人、一国家の力だけでは核戦争を止める事はできない、と。 世界中の人々が声をあげて、平和への望みを表明しなければ、核廃絶はかなわない、と。 そのために自分は声を上げたのだ、と。 極めつけは、オバマ大統領に8月6日の広島平和式典参加を呼びかけている事だ。オバマ大統領を招待したい という広島市民の声を伝え、私もその日が来るのを心から願っていると述べている、ことだ。 この寄稿文は、私が目にし、耳にしたオバマ大統領の核廃絶演説に対する様々な反応の中で、もっとも厳しく オバマ大統領に核廃絶を迫るものである。 オバマ大統領の核廃絶演説が本物かどうかはわからない。たとえオバマ大統領個人の気持ちが本物であるとしても、 オバマ大統領が核廃絶を実現できる保証はどこにもない。ましてやオバマ大統領が広島を訪問することを米国は許さない。 それを知った上で三宅氏は言っているのだ。それでもオバマ大統領に期待する、と。オバマ大統領の米国でないと 核廃絶の実現は不可能だと。 そして、それを可能にするのは我々だ、我々がオバマ大統領を動かすのだ。オバマ大統領を支えるのだ、と。 核廃絶を願う世界中の人々が声をあげることによってオバマ米国大統領を動かし、米国を動かし、そして不可能を 可能にさせるのだ、と。 この寄稿文がオバマ大統領の目に届く事を願う。そして、このような寄稿文を米紙に寄稿した三宅一生氏に 私は心から敬意を表する。 天木直人のメールマガジン 2009年7月21日発行 269号 お知らせ メルマガ配信に関する苦情、要望などは下記の連絡先へ直接に連絡していただく事をお願いします。

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