■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年7月18日発行 第265号 □■ ──────────────────────────────── ■ 政治不在のなかでほくそ笑む官僚たち ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 民主党政権になるとこれまでの政治と官僚の関係が変わる。これが一般的な受け止め方だ。 確かに、民主党が晴れて政権をとり、そのマニフェスト通りに政治指導力を発揮するならば、これまでの 官僚支配は変わっていくだろう。 しかし、今はまだ自公政権下である。しかも解散・総選挙に明け暮れた政治不在の一年間であった。 それをいいことに官僚支配が大手を振っている。 7月12日の読売新聞に、今年の夏に各省庁の事務次官人事が殺到している、という記事があった。 民主党が政権を取る前に、思い通りの人事をしておきたいと駆け込み人事を急いでいるからだという。 これはこの国の官僚支配を見事に象徴している記事だ。 駆け込み人事が可能なのは、ひとえに官僚の人事がすべて官僚に任されているからだ。 政治主導などという言葉とは裏腹に、政治家たちは各省の人事に口をはさむ余地も、能力も、実行力もない。 官僚の人事は官僚たちが、自分たちの都合のいいように仲間内で決めているのだ。 もちろん、天下り人事もそのひとつにすぎない。 この、「官僚人事の官僚による独占」の好例が、小泉元首相の下で5年以上も秘書官を務めた丹呉泰健氏が 7月14日付で財務省の事務次官に就任した事だ。 小泉構造改革は日本を崩壊させた。自民党が崩壊したのも、とどのつまりは小泉構造改革の誤りが原因であった。 日本の再生は小泉構造改革から転換おいて他はない。それが多くの国民の思いだ。 だから野党はもとより自民党までも、その国民の声を感じ取って路線変更に舵を切りつつある。 それにもかかわらず、小泉構造改革旗振り役であった財務官僚が、当然のように財務次官に昇格している。 おまけにその丹呉新財務省次官は、就任に際して、次のように言ってのけたのだ。 「安定財源として消費税の引き上げは必要」(7月15日東京新聞、この人)、と。 消費税引き上げは、国民生活に多大の影響を与える究極の政治課題だ。だからこそ時の政権さえも容易に 踏み切れないでいる。 その消費税引き上げを、いとも簡単に「準備を進める」(7月15日読売新聞)、と公言する官僚。 それに対して文句ひとつ言わない政治家、メディア。 7月18日の各紙によれば、丹呉財務次官は17日、民主党本部に鳩山由紀夫代表を訪れ、就任のあいさつを したという。 その時のやり取りについて、鳩山代表は、「小泉路線とこれからの路線、どっちがいいとかいう話をしたわけじゃない」、 「(財務省)とは対決することも出てくるかもしれないが、けんか腰で行うということではない」、とメディアに 述べたらしい(7月18日朝日新聞)。 すでに政治家鳩山は負けている。官僚丹呉の勝ちだ。 鳩山代表は、西川日本郵政社長の人事の時のようにこう言うべきだった。 「民主党政権ができた時点であなたには交替してもらう」、と。 それを聞けば、丹呉次官ならずとも、すべての官僚たちは震え上がったことだろう。 それが政治主導というものである。 ───── 天木直人のメールマガジン 2009年7月18日発行 265号 お知らせ メルマガ配信がなされていない、という苦情が読者から時折私宛に寄せられます。 私はもっぱら執筆に専念しており、配信につきました全面的にマグマグ社の責任となっています。 マグマグ社との話し合いにより、今後配信などメルマガの運営・管理に関するご意見、ご要望が御座いましたら、 以下の連絡先へ直接に連絡されますようお願いします。

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