■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年7月12日発行 第258号 □■ ──────────────────────────────── ■ 米海兵隊のグアム移転に346億円の血税が支払われる ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こんな予算支出を許してはいけない! 7月12日の各紙に目を通した時、私が真っ先に抱いた思いはこの事だった。 各紙が当然のように書いている。日本政府は7月11日に在沖縄海兵隊のグアム移転経費の日本側負担分として、 初めて米側に提供する事を決めたと。 2009年度に約346億円を米側に支払うための書簡を交換したと。 これは、5月に国会で承認された米国との「グアム移転協定」に基づいてとられた措置で、総額28億ドルの 日本側負担分の初年度分であると。 資金提供は来年度以降も当然のように実施されると。 都議選やら政権交代やらで世の中が騒然としているドサクサの中で、このような重大な決定が国民の気付かないままに 粛々と進められているのだ。 日本国民の生活がこれほど苦しい時に、そんな支出が許されるのか。誰もがそう思うだろう。 しかし、それよりも、なによりも、この対米財政支援には、あらゆる意味で理不尽な要素が存在する事をわれわれは 再認識しなければならない。 そもそも5月の「グアム移転協定」なるものは、政府の一方的な強硬採決で成立したものだった。 もっと言えば、この米軍再編に対する我が国の財政負担は、その積算根拠がまったく国民に知らされないまま、 あの小泉元首相が政権末期にブッシュ大統領にあわてて約束したものだった。 そのような根本的な問題をさておいても、グアム移転は普天間基地移転やその他のプログラムとパッケージで 進められるものだ。 米国はそう要求し、我々も日本政府からそう聞かされてきた。 現実はどうか。普天間基地移転問題は一向に進んでいない。 そして、ここが最大のポイントであるが、肝心の在沖縄海兵隊のグアム移転そのものが、米国の都合で見直されようと しているのだ。 私の手元にある6月7日づけの毎日新聞の記事は、海兵隊トップのコンウェー司令官が米下院歳出委員会小委員会で、 「費用が大幅に増加する」という見通しをのべて、移転計画の再検討に言及した事を報じている。 この証言にあわてたゲーツ国防長官は、「グアム移転は予定通り」と否定してみせたが、実際は疑わしい。米国内部で 間違いなく見直し論議が起きているのだ。 この重大な出来事は日本の報道からはまったく隠されている。国会での追及はまったく行われていない。 要するにこういうことだ。日本の財政支援だけが先行して、我々の血税が使われるのだ。 しかもその血税は、米国領土の中の海兵隊宿舎造成に使われる。米国予算の補填である。完全な対米財政支援だ。 国民生活の救済を優先すべきところを、米国軍事予算の補てんを行っているのだ。 政権取りに忙しい野党は、この重要な問題には無関心なようだ。 それどころか、7月12日の毎日新聞にはこのような記事があった。 11日の明らかにされた民主党の外交・安全保障部分に関するマニフェストから、在日米軍基地の負担軽減に向けた 見直しや、思いやり予算の検証が削除されたという。 政権交代の可能性が強まる中、米国への対立姿勢を薄めたという。 対米自主、自立外交の実現は、夢のまた夢なのだろうか。悔しくて、悲しい。 ───── 天木直人のメールマガジン 2009年7月12日発行 258号 7月25日予定の盛岡懇親会の場所を予約して頂いている読者の方、このメルマガをご覧になられたら、私へ 至急私宛にメール連絡をお願いします。準備状況を確認させて下さい。

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