□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年5月18日発行 第191号 □■ ────────────────────────────────── ■ 一つでもいいからこれさえ解決されれば、という問題が確かにある まさか私もこんな展開になるとは思わなかったが、鳩山民主党の誕生に よって、日本の政治は大きな潮目の変化が起きることになりそうだ。その事を 私は「鳩山首相の誕生と自公政権の終焉」で書いた。 この流れはもう変わらない。メディアは相変わらず鳩山民主党に批判的だが、 それも長続きはしないだろう。 鳩山民主党批判の中で、「小沢たたき」とならんで「政策が不明」というのが ある。これほどばかげた批判はない。 メディアがどれだけ政策を知って報道しているというのか。 自民党の政策のどこが明確で、どこが評価できるというのか。 今の国民生活の苦境を救うのに、多くの政策はいらない。 一つでもいいからこれが実現されればいい、という基本的な政策がある。 そしてそれらをすでに鳩山民主党代表は繰り返し、明確に述べている。 それで十分ではないか。 たとえば高速道路料金の無料化だ。消費税凍結だ。天下り法人に流れる税の 無駄遣いの削減だ。地方への権限委譲だ。所得の2割増だ。 これらの一つでも実現できれば、国民の暮らしは間違いなく良くなる。 一度にすべて完璧に出来なくてもいい。ひとつずつ確実に実施していけばいい。 間違いなくこの国は大きく変わる。蘇生する。 何年たっても世の中をよく出来なかったのが官僚主導の自公政権の政策 だったのだ。それどころか国民の暮らしをこんなに悪くしたのだ。 もはや自公政権で日本を良くすることは不可能だ。メディアはその真実を、 その真実だけを書けばいい。そうすれば100%政権交代が起きる。 前置きが長くなった。このメルマガで書きたいことは、国際政治のおける、 「これさえ解決すれば」という問題についてである。 一つでもいいからこれさえ解決すれば世界は変わる、という問題がある。 その最大のものは、イスラエルがパレスチナ人に対する人種差別政策を改める 事だ。米国や欧州諸国がそれをイスラエルに求めることだ。 その事を週刊金曜日5月15日号は、書いている。 童子丸開(どうじまる あきら)という聞きなれない名前の著述家が引用する イスラエル要人の次の言葉がイスラエルのパレスチナ人に対する差別意識を、 おぞましいばかりに示している。 「(ガザに住むパレスチナ人は)今よりも、もっと獰猛な動物となるだろう ・・・だから我々は、殺して、殺して、殺しまくらなければならない。 一日中だ。毎日だ。」(イスラエル国防軍アルノン・ソッファ) 「パレスチナ人などというものは存在しない・・・(イスラエル建国は) われわれがやってきて彼らを自分たちの国から放り出した、などというような ものではない。彼らは、存在しなかったのだ」(ゴルダ・メイヤ首相) 「パレスチナ人は二本足のけだものに過ぎなかった」(メナヘム・ベギン首相) 「彼らは人類じゃない。民族でもない。彼らはアラブどもなのだ」 (ダビッド・ハコーエン大使) 「毒を食らわしたゴキブリのパレスチナ人を瓶に放り込んでやった」 (ラファエル・エイタン参謀総長) 週刊金曜日の編集部は、国連「第二回人権差別撤廃に関する会議」 (4月20日-23日)におけるアハマディネジャド大統領演説をめぐる 報道について次のように書いている。 イスラエルを名指しせず、好戦的な色彩が皆無のこの演説のどこが非難 されなければならないのか。演説終了後に多数の国々の代表から拍手が起こり、 「外国の占領下にあるパレスチナ人の窮状を懸念する」という宣言文が再確認 された事実がまったく伝えられず、EU代表の退場ばかりが報じられること こそ、人種差別ではないのかと。 週刊金曜日編集部が抄訳して再現するアハマディネジャド大統領の以下の 演説を読むと、確かに、それを拒否することこそ人種差別であることがわかる。 イスラエルと米国、欧州の対アラブ人種差別政策がなくなれば、間違いなく 世界はよくなる。 ・・・威圧と傲慢は、抑圧と戦争を生み出します・・・今日、人種主義の 擁護者たちは言葉の上では人種差別を批判しはしますが、一群の有力な諸国は 自身の利害と思惑によって他国のために物事を決めるのが容認されています。 彼らはそうすることで、すべての法と人道的価値を侮蔑し、破壊するのです。 第二次世界大戦後、彼らは「ユダヤ人の苦悩」を口実にパレスチナ全土を 難民だらけにする侵略に訴えました。そして彼らは占領されたパレスチナの領土 に完全な人種主義の政府を設立するため、欧州や米国、それ以外の世界の地域から ユダヤ人の移民を送り込んだのです(拍手と退席)。欧州の人種主義が招いた 厳しい結果を埋め合わせるため、彼らはパレスチナに最も残忍で抑圧的な 人種差別主義体制が確立するのを援助したのでした(拍手)・・・ 世界の目覚めた良識のある自由な心を持つ人々が今回のガザにおける侵攻、 野蛮な攻撃、そして市民への爆撃を非難した一方で、いくつかの西欧諸国や 米国は無差別大量虐殺に手を染める人種主義の犯罪者を擁護するという誤りを 犯しました。この犯罪に対し、支援と沈黙で応えました。以前からも沈黙して いたのです・・・

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