□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年5月16日発行 第187号 □■ ────────────────────────────────── ■ 総選挙で民主革命を起こそう 総選挙で民主革命を起こそう! こう書けば、それは今度の総選挙で 政権交代を成し遂げよう、と呼びかけていると読者は思うだろう。 しかし、もう一つの民主革命の道がある。しかも、もっと直接的に我々の 一票が物を言う方法がある。 それは、最高裁判事を信任するかどうかの国民審査で、われわれの意思を 表明することだ。 5月16日の日刊ゲンダイを読んで私は目を見張った。私がかねてから主張 していた事をズバリ書いた記事を見つけたからだ。 フリージャーナリストの青沼陽一郎氏は、まもなく導入される裁判員制度に 反対する連載記事を日刊ゲンダイに書いてきた。 その最終回の16日の記事の中で、国民の意に反して裁判員になることを強制 する裁判員制度は、平時の徴兵制だ、憲法違反だ。こんな制度を導入した裁判官 には、不信任の×をつけよう、と訴えているのだ。 最高裁判事の任命が確定するには、任命された後の直近の総選挙で国民の 過半数の信任を得なければならない。 こんどの総選挙では、裁判員制度の立役者としての功績が認められ、高裁長官 から異例の大抜擢で最高裁長官に就任した竹崎博允長官がその一人として名を 連ねている。 そこで青沼氏は次のように、竹崎長官の信任に×をつけようとその連載の 最終回を締めくくっているのだ。 「裁判員制度がおかしいと思えば『×』をつければいい。それこそが司法へ 民意を反映させる方法だ」 これこそが私が言い続けてきたことである。もっとも簡単で、平和的で、 かつ効果的な民主革命なのだ。 国民は総選挙の際に行う国民審査については、ほとんど関心なくやり過ごして きたに違いない。私もそうだ。 しかし、それは無理もないところがある。最高裁判事の信任など判断できる 情報をほとんど我々は持ち合わせていないからだ。 ところが今度は違う。青沼氏がいみじくも指摘したとおり、今回だけは極めて 明確な判断基準がある。 私は裁判員制度に断固反対する一人だ。裁判員制度の成立経緯の不透明さや、 その内容に多くの不備があることについてはもはや明らかだ。 少なくとも、裁判員になりたくない国民については拒否する自由が与えられる べきなのに、そうすればほとんどの国民が辞退するから制度自体が成り立た なくなる、だから強制にしたのだ、などという内情を知るにつけても、 とんでもない制度だと思う。 国民の意思に反するどのような制度でも、政府・官僚が決定し、 国会議員(政治家)がそれを認めてしまえば成立する。我々に押し付けられる。 その事に我々は何も抵抗できない。 しかしもし今度の国民審査で竹崎判事が不信任になればどうか。たとえ過半数 に達しなくても、多くの国民が反対の意見を明示すればどうか。 裁判員制度は間違いなく頓挫する。これは革命的なことに違いない。 私は総選挙が待ち遠しい。私は何のためらいもなく竹崎判事に×をつける。 実は国民投票で『×』をつけられそうな新判事がもう一人いるのだ。それは 外務事務次官を経て最高裁判事に『天上がり』した竹内行夫判事である。 私にとってはこちらのほうにより強い関心を持っている。 竹内氏は小泉首相があのイラク戦争を支持した時の外務官僚のトップだった 人物である。国際法違反の戦争と知っていながら対米追従を優先させて米国を 支持した責任者である。 そして、その竹内氏は、米国の「テロとの戦い」に協力するために、憲法を 踏みにじって自衛隊をイラクへ派遣し、米軍再編のためにわが国を差し出した 張本人なのだ。 そのような憲法9条違反にまみれた人物を決して最高裁判事してはならない、 そう訴えている人たちが全国に広がっている。 それは、自衛隊のイラク派兵は違憲だと政府を訴えた違憲訴訟の原告団と それを支えた弁護団、そして平和を願う全国の支援者たちである。 イラク戦争はもはや世界が認める歴史的誤りだ。米国も、英国も、そのほかの 国々もすべて誤りを認め反省している。 ところが日本だけが、まるで臭いものにふたをするかのようにやり過ごそうと している。 そのような無責任な態度が、いかに国の将来に悪影響を及ぼすかは、戦争責任を あいまいにしてきた今日に至った戦後の日本の歴史を振り返れば明確だ。 いまこそ国民は自らの手でイラク戦争支持の誤りを総括し、後世の世代に残して いかなければならない。 権力を独占した政治家と官僚の間だけの取引で政策が決定される。その政策を 決める者たちの人事が我々の知らないところで決定され、我々の力の届かない ところでたらいまわしされている。 それを国民のたった一票の積み重ねで覆すことが出来るのだ。これこそが本当 の意味の民主革命ではないのか。 もし青沼陽一郎氏のような記事を大手新聞が書くようになると、国民は気づく。 気づいたら間違いなく×の一票を入れることになるだろう。 果たして大手新聞はこの事を書くだろうか。それはどの新聞社になるのか。 見守っていかなくてはならない。 もちろん私は既に問題意識を持ってしまった。新聞に教えられなくても、 竹崎裁判長と竹内判事には×をする事に決めている。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年5月16日発行 第187号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/

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