□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年4月29日発行 第166号 □■ ────────────────────────────────── ■ イラク駐留米軍の犯罪に抗議したマリキ首相 小さな一段の記事であったが、極めて重要な記事である。4月28日の 朝日新聞と読売新聞が、それぞれカイロ特派員発の記事として報じていた。 イラクのマリキ首相が米国に対し、今年1月に結ばれたイラク駐留米軍に 関する地位協定違反であると米国に抗議する声明を出したという。 さる4月26日、イラク中部クートで駐留米軍のテロ掃討作戦が行なわれた。 その巻き添えでイラク人女性ら二人が犠牲になった。数百人の抗議デモが起きた。 地位協定は、米軍の掃討作戦にはイラク政府に対する事前説明と承認を受ける 必要があると定めている。その約束を破ったとマリキ首相は声明を出した。 これは米軍の「犯罪」だと非難し、米軍に責任者の引渡しを要求したという。 マリキ首相といえば米国の傀儡と見なされてきた人物である。マリキでは イラクを掌握できないとまでブッシュ政権にこき下ろされてきたマリキ首相である。 そのマリキ首相が、駐留米軍地位協定を盾にとって米軍責任者の引渡しを求めた のである。 そもそも、この駐留米軍に関する地位協定については、マリキ首相の粘り強い 交渉の成果であった。イラク駐留を望む米国が最終的に譲歩して成立した 経緯がある。 その地位協定をテコに、今まさにマリキ首相は米国に対し抗議しているのだ。 果たして米国はどう対応するつもりか。 翻ってわが日本はどうか。国民が犠牲になっても米側に抗議はしない。出来ない。 治外法権を定めた日米地位協定の改正については、地域住民の強い要望にも かかわらず、頑として応じようとしない。 米国の傀儡首相であるマリキ首相でさえもイラク国民の怒り背に米国と交渉し、 米軍の犯罪を非難、追及している。 日本の首相はそれ以下だということになる。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年4月29日発行 第166号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。

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