□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年4月13日発行 第143号 □■ ────────────────────────────────── ■ 週刊現代誌上で「日米同盟の正体」を語った外務省幹部OB ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ きょう(4月13日)発売の週刊現代4月25日号を見て私は本当に 驚いた。 元外務省国際情報局長の孫崎享氏が、北朝鮮への非難決議を巡って日本が 孤立している本当の原因は、米国の裏切りにあると喝破しているのだ。 米国は、日本を重視する振りをしながら、その実は対中国重視政策にある、 対北朝鮮融和政策にある、と述べているのだ。 それはもはや誰の目にも明らかだ。そのような指摘はすでに多く見られる。 しかし、日本を代表するインテリジェンスの専門家(外務省国際情報局長) であり、ついこの間(3月31日)まで防衛大学校教授をつとめていた 安保政策の第一人者である孫崎氏が、そう指摘するのである。 その言葉の重みが違う。世間に与える衝撃度が違う。 私は3月23日のメルマガ第113号で、孫崎氏が上梓した「日米同盟の正体」 (講談社現代新書)を読んで、それが驚愕の書であると紹介した。 なぜなら、その書が日米同盟の欺瞞を指摘し、対米従属一辺倒の政府、外務省 の外交では国益を損なうと、批判をしているからだ。 それにもかかわらず、いや、だからこそ、この衝撃の書が、メディアから完全 に無視されてきた。その異常さを私は3月31日のメルマガ第123号で書いた。 そして今回の孫崎氏の週刊現代誌上での日本孤立発言である。 孫崎氏はこれで完全に外務省から決別した。外務省は孫崎氏を完全に敵と 見なす事になるだろう。裏切り者呼ばわりする事になるだろう。 孫崎氏の内面に一体何が起きたのか。これまでの人生において、彼に人事上 の不満があるはずはない。かれに外務省を敵視する理由はどこにもない。 それにもかかわらず、敢えて人生の最後で、勇気を振り絞って日本外交の誤り を発言した。 私はそれを元外交官の良心のなせるわざであると考える。 日本の外交はそこまで間違ってしまった。国益に反する外交に堕してしまった。 それを十分に知っていながら保身の為にウソを重ね続ける外務官僚に、孫崎氏は、 「目を醒ましてくれ」、と言いたかったのだ。 4月12日の東京新聞に石原慎太郎に請われて日本オリンピック委員会理事に 就任した野上義二元外務次官の記事があった。野上義二は孫崎享と同期だ。 先のWBCの際に米国まで出かけて観戦していたプロ野球コミッショナーの 加藤良三前駐米大使は、孫崎享の一年先輩だ。 日本外交がここまで危機に瀕している時に、外交について憂うことなく、 優雅な天下りをむさぼっている二人の外務官僚OB。 彼らと比べ、私は孫崎氏の覚悟にすがすがしさを覚えるのである。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年4月13日発行 第143号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。

新しいコメントを追加