Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」 第141号 今度はパキスタン支援で米国に振り回される事になる
無料記事

□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■  天木直人のメールマガジン 2009年4月11日発行 第141号 □■   ────────────────────────────────── ■    今度はパキスタン支援で米国に振り回される事になる  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    高須国連代表部大使もかつての私の同期生である。彼は誠実な外交官だ。 同期の中でも比較的親しくしていた。  ながく国連外交を経験し、おそらく国連の行財政改革問題については 日本一通暁している外交官に違いない。  その彼が、対北朝鮮国連安保理決議で苦労しているのを見ると残念だ。 組織にとどまる限り、彼でさえも本当の外交を出来ない。ウソをつかなければ ならない。  私は4月8日のメルマガで対北朝鮮国連安保理決議の交渉は上手くいかない だろうと書いた。米国と日本との間で、対北朝鮮政策が根本的に異なるからだ。  案の定最後は米国に引導を渡されて引き下がらざるを得なくなった。それを 素直に認めればいいのに、面子のために「決議だからといって、その内容が緩く ては意味がない」(麻生首相)と取り繕って、安保理決議から議長声明に譲歩 せざるを得ないことを誤魔化そうとしている。  高須君、どこまで米国の言いなりになるのか。いつになったら君達は自主、 自立した、日本らしい外交を手にする事ができるのか。  今度はパキスタンに対する支援である。  4月11日の新聞にパキスタンをめぐる二つの対照的な記事があった。  一つはパキスタンに対して1000億円の援助を行なうという日経新聞の 記事である。  政府・外務省は世銀との共催で4月17日に対パキスタン援助を東京で開催 するという。その際に必要資金40億ドルの4分の一にあたる1000億円の 支援を表明するという。  この事を政府・外務省はあたかも日本の国際貢献であるかのように宣伝する。 メディアもその片棒を担いで大きく報道する。  しかしこれはパキスタン国民のために支援では決してない。オバマ大統領の 対テロ戦争の拠点となるパキスタンの政情を安定させる為の支援だ。対米テロ 戦争支援である。  世銀は米国が牛耳っている開発機関だ。その総裁はあのゼーリックだ。支援 総額40億ドルに根拠はない。日本がその4分の一である1000億円を分担 する根拠もない。当初は1割程度の拠出を考えていた日本が、米国に頼まれた とたん増額したのだ(4月11日、日経)。  だから支援対象プロジェクトについても決まっているわけではない。 貧困地域への支援と言い、インフラの整備といい、人材育成といい、すべて 内容はこれからつくるのだ。  それよりも何よりも、そもそも今のパキスタンが援助を受け入れられる状態 であるというのだろうか。  4月11日の毎日新聞はパキスタンの平和がいま危機に瀕していると報じて いる。  パキスタン政府と武装勢力が2月に合意した和平合意が、米国の圧力で 棚上げにされたままだという。このまま推移すれば反政府勢力が結束し、 ザルダリ政権を攻撃するという。毎日新聞は、「近い将来、パキスタンの首都 が戦場化するおそれがある」とまで書いているのだ。  援助の大前提は和平の実現である。パキスタンもまず和平の実現こそ先決 である。和平が実現さえすれば、日本は他のどの国よりも立派な援助ができる。 パキスタンの国民が真に喜ぶ援助ができる。  その事を一番良く知っているのは外務省のはずだ。対米従属が日本の外交 のよさを損ねているのだ。                             完  ──────────────────  天木直人のメールマガジン 2009年4月11日発行 第141号  発行者:天木直人  著者ブログ: http://www.amakiblog.com/  読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。  「天木直人メルマガ懇親会」のお知らせ  京都懇親会(5月16日)と東京懇親会(5月31日)の参加者申し込み者 がそれぞれ50名、40名を超えました。まだ余裕はありますが、参加希望者 は早めにメールで通報ください。  最終的に参加希望者がどれほどになるかわかりませんが、収容人数を超えた 時点でとりあえず参加受付を終わらせていただきます。  あらたに福島開催(6月28日)が決定しました。これで確定した集会は 京都、東京に加え富山(6月10日)、福島(6月28日)、盛岡(7月 25日)となりました。   

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2026年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2026年10月19日に利用を開始した場合、2026年10月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2026年11月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する