■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年4月10日発行 第140号 □■ ────────────────────────────────── ■ 税金と予算は等しく国民のものである ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 麻生自公政権がきょう4月10日、15兆円を超える財政支出をともなう 2009年度補正予算を成立させる。 これは、これまでの最大だった小渕政権時の緊急経済対策(7.6兆円)の ほぼ二倍であるという。 先に成立した2009年度予算と合わせた一般会計予算額は、単年度で史上 はじめて100兆円を突破するという(4月10日読売)。 当然のことながら、「国債の追加発行も過去最大級となる見通しで、財政規律 は崩壊寸前」(4月10日朝日新聞)だ。 痛みを国民に押し付けて突き進んだ5年半の小泉財政改革はいったい何だった のか。 あれほど国民に痛みを押しつけて強行した財政改革は、まったく改革されない ままに、米国発の金融危機によって一瞬にして吹っ飛んでしまった。 官僚支配ははびこり、日本経済は不況のどん底に落とされた。もはや財政拡大 による経済救済しか選択の余地がなくなってしまった。 なぜこんな事になるのか。それはこの国の税制と予算支出の決定権が国民の手 にないからである。 いうまでもなく税(歳入)と予算支出(歳出)は表裏一体である。我々は あまりにも税制の決定権から遠ざけられてきた。われわれはあまりにも予算の 適正な支出に対して無力なままに放置されてきた。 その一方で政権政党は、大手業界の意向を反映して税制をゆがめ、予算配分を 圧力団体に傾斜させて弱者を切り捨ててきた。それを官僚が巧みに実施してきた。 権力者(与党政治家、官僚、大手業界)によるこの国の税と予算の独占は、 これまでの予算編成過程で連綿と繰り返されてきたのであるが、それが露骨な までにあらわれたのが今日決定される緊急経済対策である。 「非常事態を乗り切るため」、「まったなしの環境対策のため」、という言葉 そのものはウソではないだろう。しかしその言葉の陰で作られる政策の実態は 別のところにある。 にわかに環境の重要性を訴えてエコカーやエコ家電製品への買い替えを強要 する税優遇の背景については、すでにメルマガ第131号で指摘した通りである。 「待ってました」、とばかり新聞で省エネカーや家電製品の購入を煽る広告が 踊っている。 いきなり贈与税減税が出てきた。それも住宅購入に限っての偏った減優遇 である。 政府による株価買い支え50兆円の政府保証が当然のように盛り込まれた。 どうりで、実体経済が悪くなる一方なのに株価が上昇しているはずだ。 いずれも金がある国民の歓心をかっても、生活に追われる多数の国民の要求に 応えるものではない。 発売中の週刊文春4月16日号に、元農水官僚の告発、「食糧危機の大嘘」 という記事がある。それが事実ならば、農水省の減反政策見直し策のための 予算は、食糧危機に悪乗りした農水官僚の予算分捕りという事になる。 さすがに新聞の社説も批判的だ。その中でも次の朝日の社説は的確だ。 「・・・総選挙を控えた与党議員(の)むき出しの要求が高まり、膨れ上 がった・・・『規模ありき』で性急に検討が進んだため、メニューには不要 不急の項目が紛れ込んだ・・・検討過程で、自動車や不動産などの業界が 働きかける姿も目立った。このため業界支援色が強い・・・各省庁の予算 拡大に動いた。食糧自給率向上へ向け減反政策の見直しを進めている 農林水産省は、その結論も出ていないのに、従来の減反を推し進める対策費 の増額を盛り込んだ・・・」 もうこれ以上書く必要はないだろう。 国民は税と予算を自らの手に取り戻さなければならない。 政権交代の一つの目的は、税と予算を国民の手に取り戻す、その第一歩である と考えたい。 ────────────────── 天木直人のメールマガジン 2009年4月10日発行 第140号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。 「天木直人メルマガ懇親会」のお知らせ 京都懇親会(5月16日)と東京懇親会(5月31日)の参加者申し込み者 がそれぞれ50名、40名を超えました。まだ余裕はありますが、参加希望者 は早めにメールで通報ください。最終的に参加希望者がどれほどになるか わかりませんが、収容人数を超えた時点でとりあえず参加受付を終わらせて いただきます。 あらたに福島開催(6月28日)が決定しました。これで確定した集会は 京都、東京に加え富山(6月10日)、福島(6月28日)、盛岡(7月 25日)となりました。これらについては場所を検討中です。

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