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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」 第0093号 かき消されようとしている小泉発言
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 天木直人のメールマガジン  ─反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説  2009年3月9日発行 第0093号  かき消されようとしている小泉発言  「郵政民営化には反対だった」。この麻生発言にぶち切れた小泉元首相は、 「呆れて笑っちゃう」と踊り出た。3分の2の議席を獲得したのは俺が仕掛けた 郵政改革選挙だ。それを定額給付金成立に使うことは許さない、といわんばかり の傲慢発言をした。  しかし、その目論見は外れた。世論がそれに動かず、自民党内部に同調者が 現れなかった。それを見て取った小泉元首相は、「私は辞めていく人間だから、 政局の話はしないし、かかわらない」と言って退散した。  良くぞ言ったものだ。みずから政局を仕掛けておいて、それが奏功しないと 見るや脱兎の如く撤退する。 笑っちゃう発言が出たのが2月12日、政局の 話はもうしない発言が出たのが3月2日。わずか20日足らずの茶番劇であった。 小泉元首相の政治的影響力は、これで完全に終わった。  ところがこの重大な政治ドラマをメディアはまともに取り上げない。小泉批判 をまったく行なわない。小泉改革の誤りを追及しようとしない。小沢秘書逮捕劇 などが飛び出してこの問題が今やまったく忘れさられようとしている。  そんな中で、そうは許さないとばかり強烈な小泉批判をしている記事を見つけた。 リベラルタイム4月号で堤堯(つつみ・ぎょう)という元文芸春秋編集長なる ジャーナリストが、「小泉に麻生を『笑っちゃう』資格があるのか」という記事を書いていた。  リベラルタイムがどのような雑誌なのか、堤堯氏がどのような考えの ジャーナリストか、私は知らない。しかしこの記事ほど強烈に小泉郵政改革の欺瞞を 批判した記事を私は知らない。  その記事は、「かんぽの宿」疑惑を徹底追及し、小泉郵政改革は郵政を米国資本 に売り渡した「改革詐欺」だと決めつ小泉元首相の責任を追及している。そこに 書かれている次のような指摘は、これまでにも様々なところで断片的に言及されて きたことばかりだ。しかしここまでまとめて書かれれば改めてその疑惑が本当の ように思える。 1.あの時郵政民営化に反対だったのは麻生だけではない。元首相・森喜朗も次の ように洩らしている。「(批判した本人である)小泉さんはいっておった。オレ 以外はみんな反対だったからなあと」 2.郵政改革のカラクリの一端が「かんぽの宿」疑惑で露呈した。鳩山総務相が 「待った」をかけたのは当然だ。その鳩山を竹中平蔵が「民間のことは民間に まかせろ」と批判した。冗談ではない。国民の共有財産が二束三文で叩き売られ、 巨大な利権と化している。担当相が疑問を呈するのは当然だ。 3.オリックスCEO・宮内義彦の「改革利権漁り」は知る人ぞ知る、 いまや農業・医療にもおよぶ。 」 4.オリックスはリーマン・ブラザースと資本提携していた。ホリエモンに 800億円の資金を与え日本買占めの尖兵にした投資銀行だ。日本郵政は 「かんぽの宿」売却に関してメリルリンチ日本証券に6億円のアドバイザー料 を支払う契約を結んでいる。すべて米国金融資本が背後にいる。 5.日本郵政の社長に西川善文を据えたのは小泉・竹中・宮内のトリオだ。 4人がグルになって国民の資産をたたき売っている。コトが成れば、新設される 巨大銀行の頭取に竹中あるいは宮内が就いたかも知れない。西川はそれまでの 繋ぎだ。 6.問題は「かんぽの宿」だけではない。郵政改革はアメリカの要請に応じた。 アメリカ大手保険会社の社長が「竹中委員会」に5回も臨席したのが何よりの 証拠だ。アメリカ通商代表ロバート・ゼーリックが竹中に宛てた手紙が国会で バクロされた。「竹中さん、オメデトウ」と。 7.アメリカの郵政は国営だ。なのにブッシュは小泉に民営化を迫った。郵政を 民営でやっているのは世界で二、三しかない。ニュージーランドは外資の買占め に合い、慌てて国営にもどした。イギリスも同様だ。ブレアは日本の要人に 言った。「日本だけが逆行しているようですね」と。小泉は「ドイツの民営化は 上手くいっているじゃないか」と言ったが、種々の不都合が出て、見直しの機運 が高まっている。分割・誕生したドイツポストの社長が逮捕されるおまけまで ついた。 8.「郵政改革が成れば、政治も経済も外交も年金も教育もすべてが上手くいく」 と小泉や竹中は詐欺師のようなせりふを連呼した。一連の経緯についてあらためて 検証が必要だ。誰が何を意図して、どう動いたか。  どうだ。疑惑のかたまりだ。かくなる上は小沢民主党政権がめでたく、無事 できたら、小沢民主党政権は、「国策操作」と「郵政改革」の真相を、なんとして でも国民の前に明らかにしてもらいたい。そうならないように自民党と官僚、 メディアなどは必至になって小沢民主党を攻めてくるに違いない。いや、攻め られているのは小沢民主党だけではない。真相を突き止めたいと考えている我々 国民であるのかも知れない。

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