天木直人のメールマガジン ─反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説 2009年3月8日発行 第0090号 対極にある生き様 これから書く事は,どちらが正しいか、正しくないか、という問題ではない。 大袈裟に言えば個人的生き様の問題である。人それぞれ自分の信じる生き方が ある。生き様がある。それらについて優劣はつけられない、つけるべきではない。 いや、そんな難しい説明は不要だ。簡単に言えば好き嫌いの問題である。 だからこれから書くことは、私の好き嫌いを紹介するだけである。そうする事 によって私自身がどういう人間であるかを正直に明かす事になる。 発売中の週刊新潮3月12日号の冒頭に、「こちら、撃ち逃げ」というタイトル の一枚の見開きの写真を見つけた。 それは小泉元首相、作家林真理子、奥谷禮子人材会社ザ・アール社長が、 TSUTAYA創業者の増田宗昭なる人物に見送られるような形で、京都の お茶屋から出てくる写真である。 つたや創業者の事については知らないが、後の三人は私がもっとも嫌う人物だ。 小泉元首相の事は書くまでもない。林真理子は、うまいものとか、人間の美醜とか、 金銭的な話とか、男女間の駆け引きとか、ブランド絶賛とか、まともな人間なら はばかるような人間の欲望を臆面もなく書き続ける事によって世に出た女性作家だ。 奥谷禮子は、自己責任論を繰り返し、大手企業の弁護役を担っているいま活躍中 の「財界人」だ。人材派遣業を生業としている。三人とも私がもっとも嫌う生き様 を送っている人物である。 その写真には次のような解説がつけられていた。 ・・・麻生首相が日米首脳会談から帰国した2月25日、(小泉元首相は) 京都で夜を過ごしていた。「“不機嫌の会”に参加していたんです・・・ 小泉さんは京都好きで、東京からわざわざ足を伸ばすこともあります」 (事情通)・・・元首相が宴に興じていた日は、彼に続く造反議員を出すまいと 与野党幹部が躍起になっていた。まさにそのとき、どこ吹く風と、一人5万円は 下らない祇園有数のお茶屋で約5時間、彼は“不機嫌”どころか、ゴキゲン だった。政界引退目前で、後は野となれ山となれ、ということか・・・ いまさら政局の話など私はどうでもいい。そこに集まった顔ぶれである。 よくもここまで私の嫌いな人物が集まったものだ。いや、だからこそこの三人は 群れるのだろう。仲良く5時間も飲み食いできるのだろう。 これら三人は、今の日本の苦しみなど、およそ自分たちとは無関係と思って 生きているに違いない。この世の中には彼らと同じ考えに立ち、彼らの仲間で あったり、彼らの話をありがたく聞くような人たちが多数いるに違いない。 そのよしあしを言っているのではない。人の考え、価値観、生き様は、様々だ。 しかし私は、この三人の生き様の対極にある生き方を選ぶ。対極にある人たちの 側に立つ。良くも悪くも、好きも嫌いも、それが私という人間だ。私の言動の 源である。

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