Foomii(フーミー)

学校では教えてくれない日本の近現代史

六衛府(日本史研究者)

六衛府

朝鮮総連の前身、在日本朝鮮人連盟が強制解散させられた理由(前編)

先の大戦後も日本に留まった、在日朝鮮人たちは、生活の安定や帰国の支援、民族教育の確立を目指して、1945年10月に「在日本朝鮮人連盟(朝連)」を結成しました。

しかし1945年の終戦直後から1949年の強制解散に至るまで、日本政府(内務省・警察)、GHQにとって、在日本朝鮮人連盟(朝連)の歩みは、「終戦の混乱に乗じた不法行為の連続であり、治安を脅かす暴力事件の累積」そのものでした。

在日本朝鮮人連盟がなぜ強制解散させられたのか。結論なら先に言うと、

彼らが法と秩序を守ろうとしない暴力主義的・反民主主義的団体として認定されたからです。


朝連が結成された当初から、日本政府は強い警戒感を抱いていました。終戦直後の混乱期、在日朝鮮人の多くは自らを「準戦勝国民」あるいは「第三国人」と位置づけ、敗戦によって弱体化した日本政府や警察の法執行を公然と無視し始めました。

自分たちはもう日本国民ではないので日本の法律などは守らなくてもいいというとんでもない理屈でした。

政府の視点から見て最も深刻だったのは、朝連が「自治隊」と称する独自の警察類似組織を全国に網の目のように巡らせたことです。彼らは日本の警察権力を否定し、独自に闇市場の取り締まりや物資の強奪、密造酒の摘発を勝手に行うなど、国家の主権を侵す「超法規的な権力」として振る舞いました。この時期すでに、各地の警察署が彼らの集団的圧力に屈する事態が多発していました。

※画像は昭和21年8月15日に大阪市旭区で撮影されたものと思われます。

朝連は当時、行政や警察の機能が麻痺していた日本社会において、同胞の生命や財産を守る、あるいは配給の管理や秩序を維持することを目的に、青年たちを中心とした「自衛隊」「自治隊」「保安隊」といった治安・警備組織を地域ごとに編成していました。
これらは軍隊に準じた「大隊」「中隊」「小隊」といった部隊編成の呼称が使われることが多く、大阪各地の分会(現在の区や地域単位)にもこうした部隊が配置されていました。


★「直江津駅リンチ殺人事件」昭和20年12月29日

昭和20年12月29日、新潟発大阪行きの列車が国鉄信越本線の黒井駅に到着した際、乗車できなかった朝鮮人3人組が、列車の窓ガラスを叩き割り、そこから無理やり車内へ押し入ろうとしました。車内には、「第三国人の連盟」の腕章(朝連の活動家ら)を巻き、周囲の日本人乗客を突き飛ばして魚箱などの闇物資を大量に積み込む彼らの横暴な姿が目撃されていました。

このあまりに理不尽な暴挙に対し、車内にいた乗客の29歳の日本人男性が「危ないからやめなさい。窓から乗り込むのは違反だ」と毅然と注意し、窓からの侵入を拒みました。3人組は列車のデッキにぶら下がった状態で、次の直江津駅まで移動することになります。

列車が直江津駅に到着した瞬間、逆恨みした3人組は注意した男性をプラットホーム上へと力ずくで引きずり降ろしました。そして、駅に備え付けられていたスコップや鉄パイプなどの凶器を手に取り、男性に対して容赦のない滅多打ち(集団リンチ)を加えました。男性は頭部や左眼などに十数か所の重傷を負い、その場で死亡しました。 

直江津駅事件は朝連が、日本の法律や公共の秩序を公然と暴力で踏みにじった象徴的な惨劇でした。法を犯した者が組織の力を背景に処罰から逃れ、正当な秩序を訴えた一般市民が命を落とすという理不尽な暴力的実態への怒りと危機感こそが、政府をして「朝連をこれ以上放置してはならない暴力主義団体」と認定させる確固たる伏線となっていったのです。


★「坂町事件」昭和21年9月22日

終戦直後の日本は、空前の米不足に喘いでいました。国民の餓死を防ぐため、吉田茂首相は農家から米を強制的に買い上げて公平に配給する「主要食糧の管理(統制)」を国家の最優先命題としていました。当然、正規のルートを通さない「闇米(やみごめ)」の売買や輸送は法律で厳しく禁止されていました。

しかし、米どころであった新潟県には、一攫千金を狙う闇米ブローカーたちが全国から殺到します。その中心にいたのが、のちに「朝連」へと集約されていく在日朝鮮人のグループでした。彼らは戦後の混乱と日本警察の弱体化を突き、「第三国人」という立場を盾に組織的に闇米を買い漁り、東京などの大都市へ列車で不法輸送しては巨万の富(闇資金)を得ていました。政府にとって彼らは、「国民の配給食糧を強奪し、インフレを悪化させる経済犯の筆頭」だったのです。

1946年9月22日、経済安定本部の取締員2名と地元の村上警察署の警察官が、闇米輸送の要衝であった坂町駅のホームで検問を実施していました。午後4時頃、山形方面からの列車が到着した際、取締員は朝鮮人グループが大量の闇米を隠し持っているのを発見し、法律に基づいて押収しました。これに激怒したグループは、取り締まり員らを取り囲んで「米を返せ!」と激しい罵声を浴びせ、暴行へと発展します。


多勢に無勢となった警察官らは、取締員の身の安全を守るため、駅前にある坂町機関区前派出所(交番)へと一時退避しました。しかし、事態はここで終わりませんでした。朝鮮人グループは、すぐ近くにあった朝連の地元支部(新発田支部など)に通報し、応援を要請したのです。まもなく、トラックなどに分乗した約50名の朝鮮人活動家らが、棍棒や凶器を手にして坂町駅へ襲来しました。彼らは完全に暴徒化し、警察の防備を破って派出所に乱入。査察官2名と警察官を包囲し、集団での凄惨な暴行を加えました。

当時の警察は治安の悪化に伴い、1946年5月頃から連合軍側から拳銃が渡され始めていたのですが、本格的に警察官への拳銃貸与が拡大していくのは1949年(昭和24年)以降のGHQによる米国製装備の貸与・全数支給の流れになってからで、昭和21年当時の警察官は木製警棒しか装備していなかったのが現実でした。

※当時の警察官(右・旧制服、左・新制服) 制服ですら新旧混在している時代でした。



暴徒の勢いは警察を完全に圧倒していました。査察官らは頭部や顔面に全治数週間の重傷を負わされ、派出所の窓ガラスや備品はことごとく破壊されました。

さらに恐るべきことに、暴徒らは増援として駆けつけた村上警察署の署長(警察幹部)をも取り囲み、「押収した米を今すぐ返さなければ、お前の命はないぞ」「警察署を焼き討ちにしてやる」と激しく脅迫しました。当時は、GHQの戦後方針によって日本警察の武装や権限が極度に制限されており、たった数名の警察官では、朝連のバックアップを受けた大集団の暴力を制圧することは不可能でした。署長は現場の警察官や査察官の命を守るため、「押収した闇米をその場で彼らに返還する」という、法治国家として屈辱的な譲歩を強いられたのです。

翌日の9月23日、事態を重く見た村上警察署は、近隣の警察署だけでなく、アメリカ軍の憲兵隊(MP)へ応援を要請。武装した米兵と日本の警察官、総勢約80名が坂町駅周辺へ突入し、暴動を主導した朝連の幹部や活動家ら15名を「公務執行妨害」や「暴力行為」の容疑でようやく逮捕することができました。

しかし逮捕された容疑者は新潟軍政部に移されましたが、新潟県外への追放と闇米の買出しをしない旨の誓約書提出だけで全員釈放されたのです。

この事件を新潟日報が報道すると、朝鮮人らは今度は新潟日報を襲撃しました。

もう80年も前の話となってしまいましたが、朝鮮人連盟と日本共産党がどれだけ狡猾な犯罪者集団であったかご理解いただけるでしょうか。


筆者の個人的な考えですが、この時点で警察官の個人装備が拳銃であれば暴徒を鎮圧できたのでは無いかと思うのです。しかし東京の警視庁ですら全体で600丁余りしか拳銃を保有していなかったのが当時の実態でした。

「直江津駅リンチ殺人事件」「坂町事件」。鉄道施設で発生した2つの大事件を契機に政府は鉄道公安官(鉄道公安職員・現在は鉄道警察に引き継がれ廃止)の制度を導入することを決めています。


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