… … …(記事全文5,489文字)米国のシンクタンクである外交問題評議会(CFR)が主催した本討論会は、国連総会ハイレベル週間の開催に合わせ、米欧のトップクラスの実務家やインテリジェンス指導者らを招き、激変する国際秩序と欧州安全保障の未来を議論する目的で催されたものだ。
登壇者であるキース・ケロッグ氏、カール・ビルト氏、クリストフ・ホイスゲン氏、ジョン・ソーワーズ卿の4名は、地上戦の最新情勢からウクライナ経済・民間インフラへの攻撃、さらにはNATO加盟国に対する「グレーゾーン戦争」に至るまで、ロシア・ウクライナ戦争のリアルな現状を多角的に分析した。
一般的なメディアで散見されるような「ロシア悪 vs ウクライナ擁護」あるいは「即時停戦論」といった表層的な二項対立や政治的パフォーマンスとは一線を画し、現場を知り尽くした第一線の実務者・戦略家だからこそ語れる冷徹かつ極めて価値の高い議論が展開されている。
今回は、この貴重な対談の内容とその本質的なポイントをご紹介したい。
また、全訳は3万字を超えるため、別ファイルにまとめてダウンローでできるようにした。https://www.youtube.com/watch?v=ue1o1RMO5SM
▶カール・ビルト(Carl Bildt)
彼は中道右派で、スウェーデン穏健党の元党首・首相・外相を務めた外交・安全保障の重鎮である。北欧の自由保守派として知られ、EU東方拡大やバルカン和平にも深く関与した。
▶カール・ビルト(Carl Bildt)の主張要約
地上戦はロシアにとって「壮大な戦略的失敗」で、5年経ってもウクライナ領土の20%未満しか占領できていない。技術革新はウクライナが先行するがロシアも追いつきつつあり、特にドローン・ミサイル生産力で差を縮めている。ここ2ヶ月は黒海港湾や農業輸出、産業を狙い撃ちしてウクライナ経済を破壊し、国家収入を圧迫しているのが深刻。
米国の経済・軍事支援は2年間ゼロで、欧州がほぼ全額負担しているため、欧州はさらに支援を増やさねばならない。厳しい冬が来てもウクライナ人は降伏しない。ロシアの「グレー戦争」は欧州世論を反ウクライナに転じさせることはできず、ウクライナ防衛は「今日の欧州防衛」そのもの。
戦争はプーチン在任中に終わらず、現状線で終われば彼はロシア史上の大失敗者となる。クリミアは心理的価値が高いがドンバスはそうではない。NATOは米国依存を減らしつつ強化中だが、危機時の信頼性は依然米国大統領の判断に依存する。
まだまだ続く!保守系の実務家が語る真実を受け止めよ!
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