… … …(記事全文2,862文字)日本の自国通貨建て国債の特性(デフォルトリスクが極めて低い、借り換え可能、民間の貯蓄・資金余剰との関係など)を根拠に、財政赤字や赤字国債(特例公債)を過度に気にせず、景気対策や成長投資のための政府支出拡大を主張してきた評論家が日本には多い。
主な論者と主張のポイント
三橋貴明:「政府の赤字は国民の黒字」「国債は将来の税収で返す前提ではない」「財政破綻論は誤り」と繰り返し主張。デフレ下では国債発行による財政出動を積極的に推奨し、赤字国債=悪という見方を批判。積極財政・反緊縮の代表的発信者。
高橋洋一:長年「日本に深刻な財政危機はない」「赤字国債を過度に恐れる必要はない」と主張し続けている代表的な論者の一人。積極財政寄り・反緊縮寄りの評論家たちと近い立場で、政府の成長投資や財政出動を後押しする発言が多い。
藤井聡(京都大学教授):国土強靱化や成長投資を重視。「債務対GDP比の安定的引き下げ」を財政規律の軸に据え、成長率の範囲内なら国債発行を許容(投資的支出は赤字でも問題ないとの立場)。「責任ある積極財政」を推進。
中野剛志(評論家):MMT(現代貨幣理論)を日本に早く紹介した一人。自国通貨発行国は高インフレでない限り財政赤字を気にせず支出拡大可能と論じ、緊縮財政や消費増税を批判。積極財政でデフレ脱却・国力強化を主張。
会田卓司(エコノミスト):成長投資のための国債発行を「躊躇すべきではない」と明確に主張。60年償還ルールの見直し、ネット資金需要の視点、国際標準では国債は永続的に借り換えされる前提などを指摘し、PB目標より成長投資優先を推奨。
森永康平(経済アナリスト):積極財政・MMT関連の議論で発信が多く、財政赤字拡大を過度に恐れず支出を促す立場。反緊縮寄りの論客として知られる。
厳密な「MMT純粋派」から「責任ある積極財政派」まで幅があるが、藤井聡氏や会田卓司氏は「債務対GDP比の安定」や「ネット資金需要」といった独自の規律を設ける「責任ある積極財政派の仲間」とも言えるが、彼らも「PB黒字化の棚上げ」自体は主張していた。
また、他の論者は、PB黒字化や均衡財政を批判し投資を優先する点で共通しており、しかも実質的に明確な財政規律や為替・インフレへの歯止めを持たない「無制約(あるいは事実上野放し)な積極財政派」と呼ぶべき立場であった。
彼らの言うとおりに制約なく国債を連発していたら、円安や輸入インフレは今以上に過酷なものとなっていただろう。
ここより先は会員登録が必要です。月・水・金に配信中です。(現在、平日毎日更新中)
そのため、1記事20円程度になります。
なお、今後、値上げの可能性がありますが、値上げした場合も、ご登録者は、登録時の価格が維持されますのでご安心ください。
ご購読を、心よりお待ちしております。よろしくお願いいたします。m(__)m
