… … …(記事全文3,098文字)2025年から2026年にかけて展開された米国とイスラエルによる共同軍事作戦は、イランの軍事・政治権力の中枢であるイスラム革命防衛隊(IRGC)に対し、創設以来最大とも言える壊滅的な打撃を与えた。この期間に実施されたピンポイント攻撃により、IRGCの象徴的存在であったホセイン・サラミ総司令官が殺害されたことを筆頭に、その後任に就いたモハンマド・パクプール、さらには航空宇宙軍を率いたアミル・アリ・ハジザデ、ホルムズ海峡の「番人」と称された海軍司令官アリレザ・タンシリ、そして情報機関のトップであったマジド・ハデミといった、組織を支える重鎮たちが次々と戦線を離脱する事態となった。
これらの上級幹部だけで十数人、中級指揮官を含めれば三十人から四十人規模に達する人的損失は、単なる欠員以上の意味を持つ。現在、IRGCの意思決定を左右する核心的なトップ幹部は、わずか五人から十人程度にまで減少したと推定されている。この結果、司令官の交代が短期間に繰り返されるという異常事態を招き、長年培われてきた暗黙の了解や指揮の伝統が断絶。中央指揮系統は目に見えて弱体化し、組織のアイデンティティは揺らいでいる。
かつてのような「強固なピラミッド型組織」としての統率力を失ったIRGCは、生き残った地方指揮官が各々の現場で独自の判断を下す「分散型組織」へと変容せざるを得なくなった。この組織構造の断片化は、国家戦略としての整合性や作戦の効率を著しく低下させている。しかし、こうした絶望的な混乱の中にあっても、あるいは混乱の中にあるからこそ、イランは「核」という選択肢をかつてないほど強固に握りしめているのだ。
IRGCが実権を掌握するイランにおいて、核プログラムの放棄はもはや不可能な選択肢となっている。その理由は、以下の3つの戦略的論理に集約される。
下記では、イランが核を放棄できない理由と、米国によるホルムズ封鎖がもたらす未来を予想する。また、米国とイランで合意は不可能なのか?
可能であるならば、どのような合意か?を検証する。ここより先は会員登録が必要です。月・水・金に配信中です。(現在、平日毎日更新中)
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