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韓国戒厳令失敗に警戒せよ
韓国の尹大統領、戒厳令を布告した。
布告した内容は下記の通りだ。
布告内容『大韓民国内で活動する反国家勢力による大韓民国政権転覆の脅威から自由民主主義を守り、国民の安全を守るため、2024年12月3日23時をもって大韓民国全土に以下の通り布告する:
国会、地方議会、政党、政治結社、集会、デモなど、すべての政治活動を禁止する。
自由民主主義体制を否定したり、転覆させようとする行為はすべて禁止され、フェイクニュース、世論操作、虚偽のプロパガンダは禁止される。
すべてのメディアと出版物は戒厳司令部の統制下に置かれる。
社会的混乱を煽るストライキ、労働停止、集会は禁止される。
研修医を含め、ストライキ中または医療現場を離れたすべての医療関係者は、48時間以内に職場に戻り、誠実に勤務しなければならない。違反者は戒厳令に従い処罰される。
反国家勢力およびその他の破壊勢力を除く、罪のない一般市民は、日常生活における不便を最小限に抑える措置がとられる。
上記の布告に違反した者は、大韓民国戒厳法第9条(戒厳司令官の特別措置権限)に基づき、令状なしに逮捕、勾留、捜索されることがあり、戒厳法第14条(罰則)に基づき処罰される。
尹大統領は、軍隊を国会に突入させ、戒厳令解除の決議を止めようとしたが失敗。その結果、わずか6時間の戒厳令となった。
尹大統領は、こう述べていた。
『彼ら(野党)は裁判官を脅迫し、多数の検察官を弾劾することで司法を麻痺させ、行政安全相、韓国通信委員会委員長、監査院委員長、国防相を弾劾することで行政府さえ麻痺させている』
韓国大統領はさらに、野党が共産主義の北朝鮮に同調していると非難し、『私は、自由な大韓民国を北朝鮮の共産主義勢力の脅威から守り、国民の自由と幸福を略奪する卑劣な親北朝鮮反国家勢力を根絶し、自由な憲法秩序を守るため、戒厳令を宣言する』と述べた。一方、メディアの説明を見ると、『予算案をめぐって大統領は野党民主党と対立しており、また、自身の妻や政府高官のスキャンダルに対する独自調査を求める声も退けており、強い非難を浴びていた』と書かれている。
韓国大統領が、政局運営が思うようにいかず、暴走したかのような印象を受ける。ただ、布告内容を見ると多少は事前準備をし、検討した上で戒厳令を発動したようにも見える。
また、戒厳令は軍の協力なしにはできない。
軍が拒否したら何もできないし、軍が乗り気でなくてもうまくいかない。
しかし、布告とほぼ同時に、韓国軍は国会を取り囲み、既に国会に侵入している。
これは事前に軍の幹部と取り決めは出来ていた事を意味する。尹大統領の暴走だったか、検討した上での行動だったかは不明だが、尹大統領には、これしか方法がなかった事だけは確かだ。
そして、最大の問題は、今後の韓国がどうなるかだ。
今回は、それらの点を論じたい。
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