フイスブックでも書いたが、小川榮太郎の活動を安倍氏の一周忌を機に整理し、9月から一新、再スタートを切る。
私はこの10数年、自分自身の営利や営業を考える余裕の全くない人生を送ってきた。著述を除けば、すべてを国に捧げ、安倍首相に捧げて生きてきたようなものだ。
膨大な国事の海に呑み込まれる日々だった。
私はその生き方をこれを機にやめる。
会員制度や私自身の能力、経験に見合った仕組みを作り、著述以外の発信に力を入れられなかった状況を改め、講演、講座、動画などを私自身でプロデュースしてゆく。
9月中に態勢を立て直し、このメルマガも私の広い関心領域と経験を覆い、楽しんでいただける文章をお届けする安定した仕事の態勢を組み立てたい。
最初に予告していた安倍さんの思い出も、膨大な仕事に取り紛れていたが、この9月からスタッフと準備し始めよう。
他のラインナップもきちんとルーティン化できるよう、スタッフと検討し、サイクルを作ります。
今日は、少し興が乗るので、安倍時代の回想の一端を少し書いてみようか。
これを時系列で連載できればいいのだが、今の段階で余裕がとれるかどうか――。
森友加計事件で安倍首相の関与、疑惑という犯罪性ゼロ、職務権限ゼロ、金の応酬ゼロのまま人民裁判にかけられた時のことである。
私は、あの頃、連日、総理、菅官房長官、側近議員、秘書らと連絡を取り合い続けたのみならず、籠池夫妻と近い人物と連絡を取り、接触し、籠池夫妻をマスコミの攻撃から守ろうとした。不当な攻撃により籠池氏が動揺し、反安倍に転ばぬようにと考えたからだ。
ところが私が籠池氏との面談を取り付けたその日、一歩速く菅野完という極左活動家が彼らを篭絡し、大阪から上京した夫妻をそのまま小沢一郎氏、福島瑞穂氏らと面会させ、夫妻を瞬時に洗脳してしまう。
その日私は早朝5時頃、籠池氏からの電話を受け、午後東京で会う約束をしていたのだが、一向に連絡がない。何度か電話をしたところ、夕方遅くやうやく籠池氏の携帯がつながった。
だが出たのは夫人、一言「昭恵さんには騙されましたわ」――それで終り。
驚いた私は昭恵夫人にその場で電話をかけた。
「奥様、今日籠池夫人と連絡取られましたか?」
「いいえ」
「最後はいつでしたか?」
「二三日前のお電話だったと思います」
「おかしいな、今朝まで籠池さんは私――つまり先方の認識では安倍夫妻の代理人――を信用していたのに、なぜ突然昭恵夫人に裏切られたなんて口走ったのだろう? お心当たりありませんか?」
「全然分りません。裏切るなんて、もちろん思いもよらないことですし…。何を指してそうおっしゃっているのか全く分からない」
「分りました。調べてみましょう」 (続きは明日)
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小川榮太郎「批評家の手帖から」
小川榮太郎(文藝評論家)