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Introduction:2024年7月7日投開票の東京都知事選──想定通りと言うべきか、現職の小池百合子氏が勝利した。
しかし、2位以下には波乱があった。
当初、小池氏と蓮舫氏の一騎打ちと見られていたが、蓋を開けてみれば元安芸高田市長の石丸伸二氏が2位の大躍進。
にわかには信じられなかったが、蓮舫氏は3位に沈んだのだ。
今回は勝者・敗者の両面から、想定外の東京都知事選を検証する。
※(写真)2024年7月8日 東京新聞『【全員掲載】東京都知事選 各候補の確定得票数』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/338617
小池都知事が票を大きく減らした原因、それでも当選した要因
上記の記事にもあるように、現職の小池百合子氏は「2,918,015票」を獲得している。
2位に125万票以上の差をつけ "圧勝" したかのように見えるが、本質的にはそうではない。
前回、2020年7月5日投開票の東京都知事選で小池氏は「3,661,371票」、得票率約6割(59.7%)で本当の意味で圧勝している。
ところが今回は前述の通り約291万票、得票率は42.8%に大きく後退しているのだ。
票にして約74万票減らし、得票率も16.9%も落ち込んだ。
これは選挙に勝利したというよりは、現職の強みを生かし、自民・公明の組織票に頼り、逃げ切った──という惨めな結果である。
小池氏は7月15日で72歳になるという。
年齢的な面、得票の落ち込みから見ても都知事の職にあるのは3期で終了と思われる。
端的に言って、既に小池都知事は落ち目である。
小池都知事に4期目はないだろうし、3期目の選挙に勝ったとはいえ、小池都知事はすぐにレームダックと化すだろう。
これは都政に利権政治が蔓延することを意味する。
ではなぜ、小池都知事は落ち目になったのか?