Foomii(フーミー)

やっぱり地理が好き ~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

宮路秀作(地理講師&コラムニスト)

宮路秀作

やっぱり地理が好き #262:一橋大学の入試問題から世界を見る⑥

////////////////////////////////////////////////////////////////

やっぱり地理が好き 

~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

////////////////////////////////////////////////////////////////

第262号(2026年7月12日発行)、今回のラインアップです。

①世界各国の地理情報

~一橋大学の入試問題から世界を見る⑥~

////////////////////////////////////////////////////////////////

こんにちは。

地理講師&コラムニストの宮路秀作です。

日頃、周りの人たちからは「みやじまん」と呼ばれています。

今回で262回目のメルマガ配信となります。


わたくしの仕事のひとつに、「答え合わせ」があります。


生徒が解いた問題に、赤ペンで丸をつけ、ときにバツをつける。国公立大学を受験する予定の生徒は、論述問題の添削をしてくれと頼みに来たりします。


過去問には、必ず正解があります。


作った人がいて、意図があって、模範解答が用意されている。だからこそ、採点ができるわけです。それにしても、世の中の大半のことは正解などないというのに、入試問題の世界だけは、正解がある。


だからこそ、「解のない問い」を解いているわけでもないのに、「思考力を問う問題こそが良問!」という風潮はいかがなものかと思っています。「解のある問い」を解くわけですから、出題者が何を持って作問し、何を書いてほしいのかを想像することが求められるわけです。だから、大学入試で「思考力」など問えるはずがないのです。


ところが、地理という科目の正解は、少しばかり厄介です。


たとえば、ある年の「正解」が、数年後には現実に追い越されてしまうことがある。世界1位と教科書に書いてあった港が、いつのまにか13位に落ちている。逆に、当時はまだ予想にすぎなかった一文が、不気味なほど的中していることもあるわけです。


地理の答案は、「採点者がひとりではない」というところが実に的確な比喩表現ではないかなと思うわけです。出題者が採点したその上から、現実という、もうひとりの採点者が、あとから赤ペンを入れてくる。だからこそ、四半世紀前の入試問題を今読み解くことに意味を見いだしているわけです。


前回は、2001年度一橋大学前期試験地理の第1問のリード文を読みました。


インターネットが、冷戦の申し子として、そして分散型のネットワークとして生まれたこと。そして、その通り道が、少数の結節点に情報を集める不均等な形をしていたこと。25年前の一橋大学は、そこまで見抜いていました。リード文だけで2346字の大容量で、ちょっとしたコラムでした。


今回は、問1から問4まで、実際に解いてみましょう。25年前の受験生が何を問われ、どう答えるべきだったのか。そして、その「正解」が、25年後の現実という採点者に、どう採点され直したのか。丸がついたのか、それともバツがついたのか。それを、地理の目で世界を確かめていきたいと思います。


それでは、今週も知識をアップデートして参りましょう。

よろしくお願いします!


////////////////////////////////////////////////////////////////

①世界各国の地理情報

~一橋大学の入試問題から世界を見る⑥~


今回は、前号「一橋大学の入試問題から世界を見る⑤」の続きです。


▼#261:一橋大学の入試問題から世界を見る⑤

https://foomii.com/00223/20260706010000154865


前号では、2001年度一橋大学前期試験地理の第1問のリード文を読み解きました。今回は、そのリード文に続く問1から問4から、当時の世界を観察してみましょう。

… … …(記事全文15,638文字)
  • この記事には続きがあります。全てをお読みになるには、購読が必要です。

    購読中の読者はこちらからログインすると全文表示されます。

    ログインする
  • 価格:198円(税込)

    今月配信済みの記事をお読みになりたい方は定期購読を開始ください。
    お手続き完了と同時に配信済み記事をお届けします。

    定期購読する

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2026年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2026年7月19日に利用を開始した場合、2026年7月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2026年8月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

次のクレジットカードがご利用いただけます。

VISA Master JCB AMEX

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する