… … …(記事全文3,287文字)●やはりまたやらかした東電
地元住民の意思を無視した横暴な東京電力柏崎刈羽原発6号機の再稼働。スタートからトラブルが続発している。私たちの間では、「黙っていても、東電が何かやらかして、自ら墓穴を掘ってくれるよ」と言われており、今回も例外なく「やらかしてくれた」。1月20日に予定されていた再稼働。その2日前、地元紙新潟日報18日付朝刊の1面に「柏崎刈羽原発6号機で不具合 制御棒試験中に警報出ず」の見出しが躍ったのだ。
●重要なインターロックの機能喪失
1月17日、原子炉起動前の制御棒引き抜き試験中に不具合は生じた。この試験は、制御棒1本を引き抜いた状態で他の制御棒を操作するための選択をしても、引抜防止機能(インターロック)が働き、警報が出ることを確認するものである。警報が出ない場合、制御棒誤引き抜き事故につながり、臨界(あるいは臨界超過)に至る危険性がある。その結果、燃料棒が破損したり、最悪の場合暴走の引き金になったりするため、極めて重要なインターロックとされている。ここで、6号機はABWR(改良型BWR)であり、固有の電動型制御棒駆動機構が採用されている。この駆動機構は一度に2本の制御棒を動かす(ペアロッド)設計となっている。したがって、ペアに設定されている2本の制御棒を「引き抜き選択」しても警報は出ない。ところが、ペア以外の制御棒を「引き抜き選択」したところ、これも警報が出ないという不具合が発生したという。
話を単純にすると、Aという制御棒とBという制御棒がペアであるとする。Aを選択した場合、Bはペアリング設定されていたものの、Bを選択した場合、全く関係のないCという制御棒がペアリング設定されていたというのだ。さらに、誤設定は複数あったというからお粗末としか言いようがない。さらに、設定の組み合わせは4万通りもあり、誤設定が存在するまま運転開始から30年以上放置されていた。
●「警報だから問題ない」?
規制側からは「警報だから問題ない」旨の発言があった。しかし、警報を軽視してはいけない。ヒューマンエラーを未然に防止するには欠かせない機能である。警報が出ないのであれば、逆にヒューマンエラーを誘発することとなる。危険な異常状態であることは間違いない。ところが、原子力規制庁は、詳細な確認もせず、再び再稼働の操作を容認してしまう。あまりにも性急で無責任な判断であるのは否めない。事業者と規制側が一体となって再稼働へまっしぐらという異常な構図がここでまた明らかになった。
