… … …(記事全文1,678文字)2026年のダボス会議は、戦後日本が長年依拠してきた「世界観」が、もはや現実と乖離していることを突き付けました。最大の特徴は、アメリカ代表団が明確かつ一貫してグローバリズムを否定した点にあります。これは曖昧なニュアンスではなく、思想としての否定でした。
とりわけ印象的だったのが、ハワード・ラトニック商務長官の発言です。自由貿易や国際分業を当然視する従来のダボス的言説を正面から否定し、「経済は国家安全保障の一部であり、国家のために使われるべきものだ」と明言しました。これは、アメリカがもはや「世界の調整役」ではなく、「自国の勢力圏を守る主体」として行動するという宣言に等しいものでした。
このアメリカの姿勢と、欧州の語る理念との乖離は、今回のダボスで極めて鮮明になりました。欧州側は依然として国際協調、ルール、価値を強調しましたが、それは実行力を伴わない言葉に留まっています。実際、アメリカと欧州の間には、もはや修復しがたい戦略的温度差が生じていることを、参加者の多くが感じ取ったはずです。
この文脈で注目すべきなのが、マーク・カーニーカナダ首相の発言でした。彼は、

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