… … …(記事全文3,310文字)今週放送した「東京ホンマもん教室」では,選挙の総括も行いましたが,そこでお話し為た重要データの一つがコチラ.
https://x.com/SF_SatoshiFujii/status/1855390931245248531
これは前回(2021年)と今回の衆議院選挙の,各党の「比例票」の変化を示したものです.
比例票を減らした党ほど上に,増やした党ほど下に記載しています(なお、比例で議員獲得できなかった党派割愛してあります).
最も比例票を減らした政党が自民党で,実に550万票以上,割合にして約27%も減らしています.
一方で最も比例票を伸ばした政党が国民民主党で,358万票,割合にして138%も増えました.
つまり,自民党が多く票を減らし,その三分の二が国民民主党に流れた,という構図があったわけです.
こうした自民から国民民主への票の流れは,今,常識的に良く知られた事実だったかと思いますが,この票をみていると,実に面白い傾向があることが見えてきます.
まず,比例票が大幅に減った政党は
自民/維新/公明/共産
の四つです.そして,総画徳議席数では「躍進」したと言われる立民も全く増えておらず,その増加率は1%にも満たない単なる誤差程度のものでした.この立民も入れたこれら五つの党が減らした比例票は実に1000万票以上!
一方で,大幅に比例票が増えた政党は
国民/参政/れいわ/保守
の四つです.これらの等は国民民主の358万票増を筆頭に,いずれも100万票以上の票を伸ばしています.僅か1%未満の増加率にと度待った立民とは明らかに異なる得票増で,その増加数は約820万票.
以上の結果を眺めたとき,当方はある事実に気が付き,衝撃を覚えました.
つまり比例票が全く伸びなかった自民/公明/維新/共産/立民は全て共通して,「緊縮財政」を「党是」とする政党なのです.そしてその一方で,大幅に比例票を伸ばした国民/参政/れいわ/保守はいずれも,「積極財政」を党是とする政党なのです!
まず,緊縮政党について言うなら…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)