… … …(記事全文2,988文字)先日,航空自衛隊の防衛戦略についての「公開情報」にあれこれ触れる機会に恵まれました.
そんな中で当方はあくまでも素朴な疑問として,「今話題のF35っていうのは,どれくらい必要なんですか?」という事を関係者にお伺いしました.
というのも,F35というのは,「新しい世代」の戦闘機で,世界はこの世代への更新が進んでおり,この更新を進めないとヤバい…という話しがあり,そういう議論に基づいて,政府も今,おおよそ2504億円の予算を計上し,急ピッチでその配備を急いでいる状況にあるからです.
ただし,おおよそ一機100億円もしてしまう戦闘機ですから,その価格の高さ故,その購入に疑義を呈する意見などもネット上で見聞きすることもあります.曰く「アメリカでも未だ旧世代のF15を新しく配備したりしてるくらいなんだから,F35なんて要らない!そんなの大量にアメリカから買うなんて,アメリカを儲けさせるだけで,日本の国益になんて全然貢献しない」等々.
詳しいところはなかなかいろいろな資料を見てるだけではわかりにくいので,内情をよくご存じの方にお伺いし,「公開情報」の範囲であれこれとお伺いした次第です.
で,あれこれお伺いしましたが,一番説得力があったのが,戦闘シミュレーションによると,F35と旧式の例えばF15戦闘機が闘えば,F35が99%以上(!)勝利するとのこと.
なぜそんなに差があるのかと言えば…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)