ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00171/2021071518000081643 ///////////////////////////////////////////////////// ☆適菜収のメールマガジン☆ 【号外】 2021年7月15日配信 ///////////////////////////////////////////////////// このメルマガは「適菜収のメールマガジン」の【号外】です。 【号外】は無料です。本メルマガに登録いただけるとありがたいです。 ■音楽対談について━━━━━━━━━━━━━━ 無料の【号外】では、いろいろ告知等をしていく予定ですが、以前、ミュージシャンの山田大介氏と行った対談をしばらく載せてみることにしました。もう10年前の対談ですが。 そうすることになった経緯についてはこちらを。→ https://bit.ly/2ZfEwGg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■適菜収のバンド入門■■■■ 短調はなぜ暗い感じがするのか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田 昨今の映画の音楽の使われ方はひどいよ。たとえば、『セカチュー』みたいにちょっと泣かせる系のやつ。「全国民が涙した」なんて宣伝してさ。ああいう映画では、悲しいシーンでは、必ず悲しい音楽が使われる。サイレンが鳴るようなものですよ。 適菜 「今だ、泣け!」みたいな。 山田 北朝鮮の行進と一緒で、整列して音楽に合わせて泣くわけです。 適菜 食事のベルが鳴れば、豚がヨダレをたらすのと一緒だね。 山田 パブロフの犬だよ。音楽が薬になっている。体に効くとかね。癒し系ってそういうことでしょ。でも、マイナーコードを「悲しい」と思うのは教育のせいだという話もある。 適菜 メジャーコードは明るく感じる。 山田 音と感情のつながりについては諸説ある。 適菜 先天的なものと捉えるか、後天的・言語的なものと捉えるか。少し話がずれますが、悲しい表情をすると悲しくなるらしい。 山田 ほう。 適菜 カルフォルニア大学のポール・エックマンという人が、表情と感情が密接に関係していることを明らかにした。笑顔をつくると楽しくなると。あと、笑うと健康になるらしい。 山田 だから「笑い健康法」みたいなものある。笑うことで病気を治すという。 適菜 生化学的にも、笑うと免疫系を抑制するコルチゾールの生成を減らすということが分かっているそうです。 山田 世界的なスプリンターは、ゴール直前で笑顔のような表情をつくるらしい。それにより、もうひとふんばりのエネルギーが出ると。苦しい顔をしていても力は発揮できない。 適菜 マイナー、メジャー問題に関しても、先天的なものの影響を見逃すことはできないと思う。原始的な情動反応は遺伝子に組み込まれているというのが、今の脳科学の常識ですね。 山田 小学校の音楽の授業で「今日は長調の曲を聴きましょう」と。そして「どんな感じがしましたか?」と。子供は「楽しい感じ」「踊りたくなる感じ」などと答える。いや、踊りたくなるというのは違うな。ダンスミュージックはマイナーの曲が多いからな。 適菜 セブンス系のね。マイナーペンタトニックをつかった曲。 山田 すごく明るいダンス・ミュージックってないよね。 適菜 人間は悲しいから踊るんですよ。 山田 子供にベートーヴェンを聴かせてさ。標題に「悲愴」とか書いてあるわけですよ。 適菜 子供たちは「これが悲愴の感覚か」と思っちゃう。 山田 「悲愴」は例外だけど、ベートーヴェンはほとんど曲に標題をつけてないでしょう。番号を打つだけで。 適菜 他人がつけた標題が多いよね。 山田 インストに標題をつけるのは罪深い。 適菜 勝手につけるのはまずいよね。映画の話に戻すと、安易な映画音楽がいまや全盛ですね。 山田 昔の映画をみると、とんでもない音楽を使っていたりする。ゴダールもそうだけど。 適菜 ゴダールが映画でつかった音楽をまとめてCDにしたのがある。何ゆえ、この選曲という。 山田 ゴダールは音楽音痴なのではないかという説があったり。音楽の使い方がぶっ飛んでいるもの。 適菜 以前、『男はつらいよ』の最後のほうで、徳永英明の曲が多用されるようになったという話をしたけど、あれもぶっ飛んでいる。山田洋次のほうがゴダールより過激だよ。 【メルマガ登録よろしくお願いします】 通常版 https://foomii.com/reader/check/00171 支援版 https://foomii.com/reader/check/00172 内容の説明とサンプル、無料号外はコチラ http://foomii.com/00171 なお、通常版と支援版の内容は同じです。 よろしくお願いします。 ■メルマガ購読者の声━━━━━━━━━━ (青木郁弥) 山田氏との対談、やっぱりキレがあって面白いです。動画を貼って頂いたパーラメント、対談の中で出てきたアート・リンゼイがすごく良かったです。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (エッカーマン) 適菜さんの『バカを治す』を読んで、スリッパで頭を叩かれたような衝撃を受け、そして大ファンになりました。これからもメルマガでいろいろと学ばさせていただきたいです。宜しくお願いします。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (東丈) やはり適菜さんの文章は波長が合うのか面白い。 これからも期待しています。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (ぎゃー) 私もテレビの笑い声には違和感があったので、なるほどと思うと同時に、全体主義につながるという視点は勉強になりました。これからも楽しみにしています。 今回も号外楽しく読ませていただきました。ミック・ジャガーがジョギングしていたとは知りませんでした。ステージでの運動量を考えたら納得です。ヨタ話とおっしゃいますが私には含蓄に富んだ内容でした。ストーンズ好きなので余計です。ライブ映像を見ていると、肝心な所で演奏がめちゃくちゃになるところが笑えます。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (P外科医) メルマガを楽しみに購読させて頂いています。 『キリスト教は邪教です!』を拝読して以来、先生の著書はほぼ読破致しました。 先生の影響で、ニーチェ、ゲーテの主要な著書を繰り返し読み、三島由紀夫、小林秀雄、ハンナ・アレント、オルテガらの著書にも挑戦予定です。また、箸の使い方、読書の仕方、世の中の見方に関しても、先生の著書を通じて多大な影響を受けました。ありがとうございます。 メルマガ登録をさせていただきました。これから、楽しみにしております。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (rainbowman) メルマガ大変面白かったです。 世の中、スポーツ馬鹿が多くて、嫌になります。 オリンピックを否定したり、野球を否定したりしたら、ものすごい勢いで反論されます。 また、そういう奴は、すぐに「感動した!」とスポーツを見て感動してるみたいです。 久しぶりに、ギター弾きたくなりました。 これからも楽しみにしてます! -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (G) 今回の号外かなり笑いました。一億総ギタリストですか。なんか楽しそうで賛成です。 私は、学生の頃にギターを始めてもう20年、今も家で弾いていますが、練習が嫌いだからほとんど指が動かないし、理論もわかりません。それでも弾けない人からは「楽器ができる人は尊敬する」とか無駄に褒められたりします。 やはりこれからの日本はこんなことではいけないと思います。 メジャーセブンスの響きが苦手だったのですが、適菜さんのおすすめユーチューブをきっかけに少しずつそっち方面への興味が出てきました。オリジナルラブのベスト盤を中古で買って聴いています。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (円太) 適菜さんの本はまだ4冊しか読んでいませんが、メルマガが始まると知り、勢いで登録しました。自分にとっては初めてのメルマガです。腑に落ちる話や学べるところが多く、本当に良かったと思っています。 今回の旅のテーマソングという話もすごくよくわかります。自分も10年ほど前にスペインの東側を縦断しましたが、その時のテーマアルバムはLoveのForever Changesでした。幹線道路で見かける廃墟のある乾いた景色と、あのアルバムの音とタイトルが自分の中で一致したんだと思います。 //////////////////////////////////////////////////////////////// 本ウェブマガジンに対するご意見、ご感想は、このメール宛に返信をお願いいたします。 //////////////////////////////////////////////////////////////// ■ ウェブマガジンの購読や課金に関するお問い合わせはこちら info@foomii.com ■ 配信停止はこちらから:https://foomii.com/mypage/ //////////////////////////////////////////////////////////////// 著者:適菜収(作家) ウェブサイト :http://tekina.starfree.jp/ Twitter : https://twitter.com/tekina_osamu Facebook : https://www.facebook.com/profile.php?id=100004585838188 ////////////////////////////////////////////////////////////////
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適菜収(作家)