━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/07/10 反中を煽る発言者の目的は米国の歓心を買うこと 第282号 ──────────────────────────────────── 7月11日、民主党の本来の正統派である議員が新党を設立する。 小沢一郎民主党元代表を党首として、50名規模で発足する見通しである。 2009年8月の総選挙で民主党に投票した主権者国民の大半は、民主党から 分離独立する、この新政党を支持することになるだろう。 民主党は民主党内に潜んでいた賊軍に乗っ取られてしまった。 岡田克也氏、前原誠司氏、野田佳彦氏、そして菅直人氏は、民主党の没落に貢 献してきた人々である。 これらの人々の力により、民主党が消滅の危機に直面した2006年、火中の 栗を拾い民主党代表に就任したのが小沢一郎氏である。 この小沢一郎氏が「国民の生活が第一」の方針を掲げて、民主党の奇跡的な大 躍進を実現させた。 小沢氏と共同歩調を歩んできたのが鳩山由紀夫元首相である。 この小沢-鳩山ラインの牽引によって2009年9月の政権交代が実現した。 岡田、前原、野田、菅、枝野、仙谷、渡部、玄葉、安住らの民主党現執行部は、 小沢-鳩山ラインによる政権交代の果実だけをかすめ取る、コバンザメのよう な存在に過ぎない。 このコバンザメがクーデターを挙行して、民主党の実権を強奪したのが201 0年6月の政変であった。 この愚行・蛮行に対して、当然のことながら修正力は働いた。 小沢一郎氏が党代表に返り咲くチャンスは存在したが、不正な選挙管理、メデ ィアの狂気の世論調査、そして、検察の巨大犯罪謀略によって、事態の是正は 妨げられた。 その延長上に、今回の民主党分裂が生じた。 主権者国民との契約を尊重し、選挙の際の公約の実現を目指している議員集団 が小沢新党である。こちらが正統民主党である。 民主党現執行部は国民との約束、契約、マニフェストを踏みにじる悪徳民主党、 変節民主党である。… … …(記事全文5,903文字)
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植草一秀(政治経済学者)