… … …(記事全文6,552文字)皇位継承を「男系男子」とし、約2600年もの皇統の伝統を破ったのは明治政府である。皇室典範で改正すべきは「男系男子」から「男子」を外して「男系」のみに戻し、「養子案」は時限立法とすべきである
◆〔特別情報1〕
読売新聞は20日、「皇室典範改正案の骨子、男系男子の養子案「30年ごとに見直し」付則に…衆参両院の正副議長が大筋了承」という見出しをつけて次のように報道した
《木原官房長官が衆院議長公邸を訪れ、森衆院議長らに示した。骨子では、養子案と女性皇族が結婚後も身分を保持する案を実現するため、ともに皇室典範の改正で対応すると明記した。養子案を巡っては、一部の野党が時限的な措置として特例法の制定を求めている。
養子案の見直しに関しては、正副議長の取りまとめで「一定年数ごと」とされたが、骨子では「30年」と明記した。養子対象の男子は「15歳以上」と盛り込んだ。女性皇族の夫と子の身分については、明記していない。》
また同紙は同日2面「論点・皇位継承」で、「養子案への国民理解に相当慎重な制度設計が必要」という見出しで、中道改革連合の笠浩史(安定的な皇位継承に関する検討本部長)の「論点」を掲載した。養子案については次のように述べている。
《養子案は手段としてはあり得るが、相当慎重に制度設計をしないと、なかなか国民の理解は得られないだろう。実際にやってみないとわからない面もある。どういう方が養子に入り、皇族として公務にあたるか。その姿を見ていただく中で理解が深まることもある。養子案の「一定年数ごと」の見直しについて、衆院の石井啓一副議長が「20年ないし30年が想定される」との見解を示した。正副議長の話し合いでは、「30年」が出てきたと聞いている。具体的に区切れば将来的に不都合な部分が出てきかねないので、取りまとめでは「一定年数」とした。》
養子案について、取りまとめでは「一定年数」としていたものが、政府案骨子では、「30年」という具体的な期間の区切りが押し込まれていた。要するに、ここで皇室典範改正に盛り込まれる「養子案」について30年間は見直さないということになるのだ。国民の理解が得られていない「養子案」を、この先、30年もの長きにわたり、見直さないとするというもの。正直、何か隠された思惑の臭いがするところだ。まずは、国会でこの「30年」がどのように計算されたものなのか、その理由をしっかり説明をしてもらわなければならない。
筆者が思う理想をいえば、「養子案」を国民が受け入れるために最も望ましい方法は、上皇陛下が生前退位されたときのような「特例法」で国民の理解を得ることだろうと考える。
血統を理由に「男系男子」と声高に訴え「養子案」を押し込んだところで、国民に示せるのは「家系図」だけであり、それをもって「男系男子」のお血筋でございますといわれても、国民の本音は「そんなこと、知らん」という思いだ。何をもって信じろというのか。とうに初代ご当主は逝去されており、家系図上はその末裔だといっても、科学的な証明は困難なのが現状だ。さらに、一般人として生育されてきただけに、どのような家庭環境のもと、どのように成長されてこられたのか、国民は全く知らない。
なぜ、その方を養子に迎えなければならないのか、国民が納得する形で丁寧に進めるべきであって、その養子案を制度的に固定させることは、憲法上も疑義があり、また国民の理解も簡単に得られるものではない。
それでも「養子案」を押し込むというのであれば、その都度「特例法」で国民の理解を得るという制度設計にすることが望ましいと筆者は考える。

購読するとすべてのコメントが読み放題!
購読申込はこちら
購読中の方は、こちらからログイン