… … …(記事全文7,755文字)世界屈指「長寿大国日本」の実態は「寝たきり大国」。高齢者の「多剤服用」が原因として問題視されてきた。「OTC類似薬保険外し」そんなことよりも、「ポリファーマシー」対策の制度的構築が求められる
◆〔特別情報1〕
12月4日に配信した拙メルマガ「『転倒・転落』死亡者数は交通事故死亡者数の3倍以上。居室内の『転倒・転落』事故では救急対応は難しいのが現状。日本の超高齢化社会の慣れの果ては、家のなかで野垂れ死んでいく世の中のようだ」の◆〔特別情報3〕において、米国・スタンフォード大学医学校フェローの谷康平先生の最新コラム「21世紀 現代・養生訓」から抜粋させて頂いたなかで〈高齢者の転倒〉について触れられていた。医師国家試験問題から『高齢者の転倒予防対策にならないのはどれか?』という設問を取り上げ、その答えのなかから特に、「薬剤に関しては 大きなリスクになり」として次の4つが明記されていた。
①多剤併用(ポリファ-マシ-=5剤以上の投与)
②中枢神経に作用する薬剤(向精神薬=抗精神病薬・抗うつ薬剤や睡眠薬)
③循環器に作用する薬剤(降圧薬全般)
④その他(血糖降下薬)には要注意です。
世界のなかでも「長寿大国」と言われている日本だが、実態は「寝たきり大国」とも言われている。2020年の時点で、介護保険施設入所者だけでも300万人以上が寝たきり、もしくはそれに近い状態だ。「寝たきり率」は、欧米諸国と比較して非常に高いといわれている。ひとつの原因として考えられるのが、谷先生もコラムで指摘されている「多剤併用(ポリファ-マシ-=5剤以上の投与)ということらしい。
今回は、この「多剤併用(ポリファ-マシ-=5剤以上の投与)」について、実体験などを交えながら取り上げたい。以下、特別情報である。

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