□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年8月24日第650号 ■ ============================================================ 護憲政党が崩壊する中でどんどん進む日本の米軍基地化 ============================================================ 日本の政治の中で護憲政党が崩壊しつつある。 そもそも、他党第一党の民進党は安保政策で常に二律背反であり続け、一度たりとも護憲政党であったためしはない。 社民党は事実上消滅し、唯一の護憲政党である共産党は、民進党との野党共闘を優先し、日米同盟反対の議論を封印してしまった。 安倍改憲反対は叫ぶが、安倍政権がどんどん進める対米従属政策については議論をしなくなった。 そのような護憲政党不在をいいことに、国会でのまともな審議が無いままに、日本の米軍基地化が猛烈な勢いで進んでいる。 それは沖縄の辺野古新基地や高江のヘリパッド建設強行だけではない。 武井外務政務官と宮沢防衛政務官は22日、ついに岩国米軍基地に米軍最新ステルス戦闘機F35機16機が来年にも配備されると福田市長に伝えた(8月23日東京新聞一面トップ) 膨大な予算を使って、北朝鮮と中国をにらんだ米国のミサイル防衛システムを日本に構築する事はすでに既定方針だ。 それだけではない。 きょう8月24日の東京新聞は、一年前に起きた相模原市の市街地にある米陸軍基地「相模総合補給廠」の倉庫爆発火災の究明が、日米地位協定の壁に挟まれ、置き去りにされたままであることを大きく報じている。 沖縄女性殺害事件の後に騒がれた日米地位協定改定問題は、結局何も進まないままうやむやに終わった。 これを要するに、日本の米軍基地化は、縮小、撤廃どころか、物凄い勢いで進んでいるのだ。 それに対してあまりにも無抵抗だ。 耐えられない現実がこの日本で日々進んでいる。 すべては護憲政党がこの国からなくなり、憲法論争はされても安保政策論議がなくなってしまったからだ。 日米軍事同盟からの自立を正面から訴え、日本の米軍基地化に断固反対する国民的な政党が、今ほど必要な時はない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)