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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

破壊措置命令を常態化させようとする安倍政権の無策
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年8月5日第598号 ■   =============================================================   破壊措置命令を常態化させようとする安倍政権の無策  =============================================================    けさ早朝のNHKテレビが流した。  政府は破壊措置命令を常態化させる方針で最終調整を始めたと。  これを聞いて思わず笑ってしまった。  きのうのメルマガ第596号で書いたばかりだ。  今度の北朝鮮のミサイル発射は、日本のミサイル防衛の無策を白日の下にさらしたと。  すなわち今度の北朝鮮のミサイル発射は実験ではない。  もはや攻撃そのものだ。  発射実験の時には予告通報があるからその都度破壊命令措置を出せる。  実験が失敗した時の落下物の破壊に備える事が出来る。  しかし、攻撃だとそうはいかない。  いきなり発射されたら破壊命令措置を出せないで終わる。  しかも今度の発射は移動式発射台から撃たれたものだ。  ますます事前に知る事は出来ない。  これを要するに、日本のミサイル迎撃システムは、高い金を払って米国から買わされた役立たずの防衛システムだ。  それを今度の北朝鮮のミサイル発射は教えてくれたのだ。  そう私は書いた。  まさかこの私の批判を知って、慌てて破壊措置命令を常態化させることにしたのではあるまいな。  もちろんそんな事はあり得ないが、まるでそう思わせるようなタイミングでの破壊措置命令の常態化方針というNHKのニュースである。  しかし、たとえ破壊措置命令を常態化させても、矛盾は拡大するばかりだ。  発射直後にミサイルを撃ち落とす事は、それが現実に可能かどうかは別として、イージス艦を日本海に常時浮かべれば、迎撃体制の格好は取れる。  しかし発射直後に一発でもミサイルを撃ち損じたら、それはあっという間に日本に向かって飛んでくる。  それを撃ち落とすのは、破壊措置命令を常態化しても無理だ。  地対空迎撃ミサイルの射程はわずか数十キロだ。  どこにミサイルが着弾するかわからない。  それに備えるなら、ゴロゴロと自衛隊基地から移動させるようでは手遅れだ。  皇居や永田町や霞が関や都心や原発施設など、もっとも北朝鮮が攻撃して来る可能性の高い場所に常時設置しておかなくてはならない。  そんな事が、この平和な日本で出来ると思っているのか。  やはり北朝鮮のミサイル発射は、我が国の防衛体制の不備を白日の下にさらした。  安倍政権が取るべき防衛策は、破壊措置命令の常態化ではなく、北朝鮮との関係を改善する事である.  こんな簡単な事も分からないのか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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