□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年4月24日第341号 ■ ============================================================== 既存の政党・政治家では国民を救えない ============================================================== 熊本大地震が起きて一週間余りがたったが、被災民の難民状態はほとんど手づかずだ。 だからといって、安倍自公政権の無能さを批判しても始まらない。 そんなことをしても被災民の苦痛には何のためにもならない。 野党が政権をとればもっと混乱するだろう。 東日本大震災の時もそうだった。 民主党政権では国民は救えず、安倍自民党に代っても、状況は変わらなかった。 これを要するに、既存の政党・政治家の発想では、大災害から国民を救う事は出来ないのだ。 どうすればいいか。 真っ先に被災民の難民状態をなくすことだ。 具体的には、被災民を安全な場所に疎開させ、まともな住まいを与え、寝食を保証する。 それをすべて国の負担で迅速に行う。 そうした後で、国家総動員で行方不明の犠牲者救済、発掘と、破壊された国土の復旧に努める。 それには莫大な予算と人手が要る。 しかし、それを国民のさらなる負担で行うのではなく、不必要な国防予算や行政経費の削減で行うのだ。 それは、熊本を激甚被災指定にすることを急ぐことではない。 ましてや国民の目を意識した与野党の政局がらみの攻防ではない。 北海道補選はもとより、参院までも延期して、救済・復興に専念することだ。 サミットの外遊の取りやめはもちろん、サミットを延期してまでも、救済・復興に専念するのだ。 そうすることに、国民も他国も、理解を示さないはずはない。 これこそが私の言う、与野党を超えた緊急非常事態内閣宣言である。 未曽有の大災害に対応するにはこれしかない。 そして、これは、官僚依存の既存の政党・政治家の発想からは絶対に生まれて来ない。 まったくあたらしい政治の発想だ。 今度の熊本大地震からの復興も、あの3・11からの復興と同様、長い年数をへていずれ解決されるだろう。 しかし、それは政治の成果ではない。 被災民の受忍であり、大災害の風化による解決でしかない。 それを繰り返してはいけない。 新しい政治をつくりだすことこそ、災いを転じて福となす唯一の道である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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