□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年10月7日第821号 ■ ============================================================= 邦人3人は公安のスパイだったと断じた週刊新潮と週刊文春 ============================================================= きょう10月7日発売の週刊新潮と週刊文春(いずれも10月15日号)が、偶然にも同時に中国で拘束された邦人3人が公安調査庁のスパイだったという大特集記事を書いた。 中国から泳がされ、追跡調査されて、一網打尽にされたというのだ。 公安調査庁の受けた衝撃は計り知れないというのだ。 これで決まりだ。 私は先般のメルマガで日本政府にはスパイ活動をする覚悟も能力もないと断じたが間違っていた。 スパイ活動をしていたのだ。 しかし能力があまりにも欠如していたので見事に見破られ、逆手に取られたのだ。 これで日本は中国に完全な弱みを握られた。 まともな対中国外交はできなくなる。 それにしても、やはり9月30日の朝日新聞の第一報は、大スクープだったということだ。 この朝日のスクープによって、中国メディアが騒ぎだし、それを見た日本のメディアが一斉に後追い記事を書いたのだ。 そこで問題になるのは、菅官房長官の記者会見におけるスパイ活動全面否定発言だ。 今度こそ嘘をついた事がバレタ。 しかし、この嘘発言は追及できずに終わるだろう。 そもそもスパイ活動に関する情報は機密中の機密であり、誰も真実を立証できない事になっているからだ。 そして、スパイ活動をしていました、と認める馬鹿はいない。 それにしても、またしても佐藤優と意見が一致した。 「菅さんの答えは0点。インテリジェンスに関する質問は、『やっている』『やっていない』で答えてはいけない。『ノーコメント』で通すべきです。『やっていない』と嘘をついたのは、大きな問題。菅さんは、公安調査庁が何をやっているのか、知らなかったのかもしれません・・・」(週刊新潮10月15日号) 何から何まで同感だ。 菅官房長官は公安調査庁が中国で何をやっていたのか知らなかったのだろう。 この事こそが、今度の事件の一番大きな問題である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)