□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年9月24日第782号 ■ ============================================================= 日露外相会談に即座に文句を言って来た米国 ============================================================= ワシントン発共同が報じた。 米国務省のトナー副報道官は9月22日の記者会見で、安倍首相がこだわっているプーチン大統領の年内訪日について日本に慎重な態度を求めたと。 その言い方がふるっている。 ロシアがウクライナの武装勢力に支援を続けている時に、ロシアと「通常通りの仕事」をするときではない、といったらしい。 きわめつけは次の言い草だ。 岸田外相がモスクワへ行ってラブロフ外相と会談したことを聞かれて、何のためのロシア訪問だったかは俺は知らない、ととぼけたのだ。 もちろん、こんな柄の悪い言い方はしなかっただろうが、知らないはずはない。とぼけているのだ。 副報道官の記者会見はオバマ大統領の怒りの気持ちをそのまま表しているに違いない。 あれほど言っているのに安倍はまだわからないのか、度し難い奴だ、とオバマ大統領は思ったに違いない。 そこまでオバマ大統領を怒らせても、プーチン大統領の信頼を得らたのならまだわかる。むしろ筋を通したと褒めてもいい。 ところが、プーチン大統領にまで相手にされていないとすればどうか。 その事をはっきりと示す記事がある。 9月13日の日経新聞「風見鶏」で秋田浩之編集委員が書いていた。 今年の春、安倍首相はプーチン大統領に次のようなメッセージを送ったという。 「オバマ大統領にもきちんと説明してある」 そういって米政府に反対されても来日を実現させる決意をプーチン大統領に示そうとしたというのだ。 ところが、プーチン大統領はどう受け止めたか。 「日本はやはり、米国の顔色を気にして動く国だ。ならば対等につきあう必要はない」と。 オバマにもプーチンにも相手にされない安倍首相。 これ以上の外交敗北はない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)