□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年5月12日第361-5号 ■ ============================================================== ウクライナ住民投票強行の茶番とプーチンの落日 ============================================================== この配信を書いているのは親ロシア派がウクライナ一部の独立住民投票を強行しようとしている直前(日本時間11日正午)であるから、読者の目にとまる頃には内容が的外れになっているかもしれないが、私は自分の読みが正しいと確信している。 投票が強行され、そして住民の多くが独立を求める結果になろうとも、この動きは危機に発展しない。 いくら米国や欧米が親ロシア派を批判し、それを止められなかったプーチンを批判しても、欧米とプーチンの対立はこれ以上エスカレートしない。 これは芝居だ。 それが言い過ぎならプーチンに花道を与えて、シリア以降の米ロの対決に幕引きしようとする外交的駆け引きだ。 考えてもみるがいい。 親ロシア派の反ウクライナ体制派の連中が、プーチンの命令に逆らって住民投票を強行するなどということができるものか。 これはプーチンにも止められなかった。それほど住民の思いは強い。しかしプーチンが止めたことが重要なのだ。プーチンは武力のエスカレートどころか武力による独立・分離を認めない、国際法は守る、という事を内外に示そうとしたのだ。 やりすぎたことに対する国際的(米国)の反発をみて考え直したのだ。 事実上のプーチンの譲歩である。 実際のところプーチンという男は度し難い悪だ。 そんな男と気脈を通じて北方領土を返してもらおうとする安倍は度し難い間抜けだ。 譲歩したからと言ってプーチンが敗北を認めることはない。 これからもオバマとプーチンの熾烈な批判合戦と外交的駆け引きは続くだろう。 そしてそれは長い外交的な戦いになるだろう。 しかし武力的危機に進んでいくことはない。 もはや大国間は軍事をエスカレートしないという暗黙の了解があるのだ。 その一方で無辜の市民の犠牲が放置される。 パレスチナが、イラクが、シリアが、そしてウクライナがそうであるように。 まことに残念な国際状況になってしまった。 そんな中で日本が出る幕は皆無だ。 黙っておればいいものを今頃になって谷内正太郎NSC局長が5月5日にカウンターパートであるプーチン側近のパトルシェフ安全保障会議書記とあって、事態の沈静化にむけて「責任ある行動」を求めていたことがわかった、などと報道される。 とんだ茶番だ。 もはや何もすることのない日本版NSCと鳴り物入りで登用された元外務官僚のアリバイづくりだ。 谷内君、これ以上恥知らずはやめてくれ。 元同僚として心から忠告する。 これから安倍首相は外交的にますます行き詰まり、やがて政権を投げださざるを得なくなる。 その前にやめたほうがいい。 もう十分義理は果たしたし、君自身も過分な評価をメディアからもらうという役得を味わったはずだから。 たとえそれが偽物の評価であってもだ。(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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