□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月5日第214号 ■ ========================================================= 3月末にも言い渡される調査捕鯨訴訟に関するICJ判決 ========================================================= またひとつ日本の国際的威信が傷つけられることになるのだろうか。 日本の調査捕鯨が国際捕鯨委員会が禁止している商業捕鯨に当たるとして豪州から訴えられてたのは2010年だった。 以来私はこの判決の重要性を指摘してきた。 日本が国際司法裁判所(ICJ)に訴えられるのはこれが初めてだ。 そしてICJの判決は一審で終わり法的拘束力を持つ。 日本は国を挙げてその正当性を主張してきた。 その判決がついに3月末にも言い渡される事がわかったという。 この訴訟は日本の捕鯨そのものを問うているのではない。 調査捕鯨の名を借りて商業捕鯨まがいのことをしている。それがが国際捕鯨条約違反だという訴訟なのである。 少なくとも内閣法制局長官となった小松一郎氏が外務省の条約課長をしていた1990年代のはじめごろは、日本は条約違反まがいの事をしていたと、小松氏自身が外務省内部の会合で発言していたことを私は知っている。 その実態が続いているのなら、純粋に司法判断されれば日本は敗訴することになる。 果たしてどのような判決が下されるのだろうか。 もし日本が敗訴するならば、日本の国際的威信がさらに傷つけられることになる。 もし日本が勝つことになれば日本の政治力は国際社会の中でまだ残っているということだ。 その意味で、今度の国際司法裁判所の判決は、単に調査捕鯨の違法性の問題にとどまらず、世界から日本がどう見られているかを占う重要な判決となる。 注目すべき判決となる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)