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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

新日米地位協定交渉から目を離すな
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年2月12日第145号 ■     =========================================================     新日米地位協定交渉から目を離すな      ===========================================================  AP通信(註:AP-Associated Press--、世界的な通信網を持つアメリカ合衆国の大手通信社)が、情報公開請求で得た資料に基づいて、2005年から2013年前半の間に在日米軍が関与した性犯罪の多くが甘い処分のまま放置されていたという事実をつかんでそれを発表したという。  これをきょう2月12日の毎日が一面トップで報じている。  そこで思い出すのは日米地位協定の改定問題だ。  日本に裁判権が及ばない事を認めたこの日米地位協定の不平等性を改めない限り、いつまでたっても在日米軍の犯罪は減らない。  犯罪が起きるたびに米兵の逮捕、裁判を巡って米側と交渉しなければならない。  一刻も早く日米地位協定は改正されなくてはならない。  これは沖縄県民ならずとも日本国民共通の当たり前の要求だ。  ところが日本政府は「運用で改善できる」と言い張って、かたくなに日米地位協定の改正を拒んできた。  それが名護市長選を控えたころから突然日米地位協定に言及するようになった。  そして、メディアはあたかもそれが日米地位協定の改正についに日本政府が踏み切ったかのように報じた。  しかし、当時の報道を注意して読むと、決して在日米軍の犯罪を日本政府の司法が裁くようにする改正ではないことがわかる。  新たな基地建設のためには環境問題に対応する必要がある。  そのための新たな協定が必要だから日本政府は日米地位協定に言及したのだ。  ここに日本政府とメディアが結託したごまかしがあった。  そして、この新日米地位協定に関し、2月7日の産経新聞が最新の情報を書いた。  そこには次のように書かれている。  日両政府が普天間飛行場の名護市辺野古への移転と合わせて進める、在日米軍基地内の環境調査に関する新たな協定交渉を、来週中に開始する方向で調整していることが、6日、複数の政府関係者が明らかにしてわかった、と。  環境調査の新協定は、米軍基地の運用を定めた日米地位協定を補足するもので、沖縄の基地負担軽減の一つとなる・・・  つまりこれは現行の日米地位協定の改正などでは決してない。  あらたに追加してつくられるもう一つの日米地位協定なのだ。  そして、この産経の報道は、「沖縄の基地負担軽減の一つ」などと政府のいう事をそのまま鵜呑みにして繰り返し書いているが、その具体的内容は明かされていない。  米国の都合で米基地内の環境調査の為のあらたな不平等条約がつくられようとしているのである。  来週から始まる新日米地位協定交渉の内容について我々は目を光らせなければいけない。  メディアは真実を報道しなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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