□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年1月11日第26号 ■ ========================================================= 日中批判合戦が露呈した日中駐英大使の外交力の差 =========================================================== 日本と中国の駐英大使が英紙デイリー・テレグラフに寄稿しあってお互いを批判している。 口火を切ったのは中国の劉暁明駐英大使だった。 世界的なベストセラー小説「ハリー・ポッター」に登場する悪役、闇の王ヴォルデモート卿になぞらえて、靖国参拝をした安倍首相を批判したという。 これを見た日本の林景一駐英大使が中国こそヴォルデモート卿であると応酬したという。 どっちもどっちだ。 しかしこの批判合戦は中国の勝ちだ。 英国人にわかりやすいように英国のベストセラー本に登場する悪役を使ったところが中国大使の知恵だ。 もし日本の大使が反論するなら、中国が引用した同じ人物を使って悪役は中国だとやってみても能がない。 反論するなら、やはり英国人になじみのある別の悪役を見つけて反論する知恵を働かせるべきだった。 そう思っていたら、それ以前の問題として、日本の駐英大使の英語力が中国の駐英大使よりも劣っていることが満天にさらされたという事を知って驚いた。 すなわち、英BBCの番組「ニュースの夜」はこの批判合戦を見て日本の林景一駐英大使と中国の劉暁明(リウ・シャオミン)駐英大使をスタジオに招き、双方に日中関係について質問したという。 それを見ていたネットユーザーたちの間で、日中両大使の英語レベルに関する次のようなコメントがネット上で飛び交っているというのだ。 「少なくとも英語では日本人に勝った」 「英語もロジックも劉大使の完勝」 「日本人の英語を聞かされるのは拷問に等しい」 「司会者もわかってないみたい」 「日本人の英語レベルはみんなわかっている。自分で自分を辱めているようなもの」 「日本の大使はロシア語の素質があるようだ」 「和製英語とはこういうものだったのか」 「ん?日本語で話してたんじゃないの?」 これらの書き込みが事実がどうかはBBCの画像を見ればわかる。 語学力は外交のイロハだ。 言葉のできない大使にまともな外交が出来るはずがない。 日本と中国ではすでに外交力で大きな差があるということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)