□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月14日第852号 ■ ============================================================= NSCづくりでも中国に先を超された日本 ============================================================ 中国は11月12日に閉幕した第十八期中央委員会第三回全体会議(三中全会)とやらで、国の安全保障戦略を決める「国家安全委員会」を新設することで合意したという。 これを13日の各紙がいっせいに報じている。 日本の向こうを張って中国版NSCが新設されたと。 米国に倣って国家安全保障戦略の中枢機構をつくろうとする事においても、日本は中国に遅れをとったということだ。 遅れをとったというのは、その設立のタイミングだけではない。 中国版NSCと日本版NSCの内容においてこそ、日本は遅れを取る事になる。 すなわち中国は中国共産党最高指導者の指導の下に、国家安全省、外務省、公安省、人民解放軍、武装警察などの担当者で構成され、文字通りトップダウンの政治主導で動き出す強力な機関となる。 それに比べて日本版NSCはどうか。 きょう11月14日の産経新聞がNSCの幹部人事が内定したと報じている。 どうやら事務局長には谷内正太郎元外務事務次官が決まったらしいが、司令塔の担当首相補佐官には自治官僚OBの政治家である磯崎陽輔参院議員で決まりだという。いわゆる安倍首相のオトモダチ人事だ。 驚いたのはそのスタッフの数の多さだ。 人員強化といえば聞こえはいいが、各省の権限争いの結果、縦割り行政の弊害がそのまま官邸に持ち込まれたのだ。 その前身である内閣安全保障会議事務局に出向していた私の経験から断言するが、ただでさえ機能しなかった内閣安全保障会議であったというのに、今度の日本版NSCはますます複雑、怪奇となり決して機動的に機能しないことは明らかだ。 そして何よりも中国版NSCに負けるのは、日本版NSCにはスパイ機能がないということだ。 米国NSCも中国版NSCもスパイ機能がその活動の中枢である。 そしてスパイ活動は、盗聴、殺人何でもアリの世界だ。 非民主的な中国はもとより、9・11以降、愛国法をつくってテロと戦う米国もまた憲法を停止した違法、犯罪国家となった。 そのような国のNSCと日本版NSCが対等にわたりえあるはずはない。 中国版NSCは文字通り米国版NSCである。 最大の敵対関係にあるとともに、時として最良の協力関係にもなる。 しかし日本版NSCは、その情報のすべてを米国に依存し、その政策も米国の政策を忠実に実行するものでしかない。 日本版NSCは中国版NSCの足元にも及ばないという理由がここにある。 そもそも日本には米国版NSCなど不要なのだ。 憲法を遵守し、情報を公開して国民とともに外交・安全保障政策を進める本来の民主国家に立ち返るべきである。 それこそが米国にも中国に負けない、真似のできない、最強の国家安全保障政策なのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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