□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年10月29日第804号 ■ ============================================================= 官僚人事の支配に乗り出した安倍首相の凄さと危険さ ============================================================= 暴力団融資問題や偽装食材問題やみのもんた問題が重要でないというつもりはない。 しかし連日そのニュースばかりが報道されるのはあまりにも過剰だ。 その裏で深刻な事態が同時多発的進んでいる。 その一つが安倍政権の人事権の濫用である。 けさのNHKニュースが一番に報じていた。 総理主導で国家公務員の幹部級人事の決定を行なうことができる法案を今国会で成立させることになったと。 ついにここまで安倍首相の人事権の濫用が及んだか、という思いだ。 これこそが究極の官僚支配である。 脱官僚支配はこれまでどの首相も政権もなしえなかったことだ。 官僚組織を敵に回すと首相といえども立ち行かなくなるというのが一般的な受け止め方だ。 そしてそれは確かに一面ではその通りである。 しかし同時に官僚組織には大きな弱手がある。 それは人事権を使って官僚たちを個別に篭絡することだ。 出世がすべての官僚にとって、時の政権に重用されることほど魅力的なものはない。 かくて安倍首相は自分の思うままの政策を推し進めることができるようになる。 政治任命がすべて悪いということではない。 政治と官僚が一体となって強力に政策が進められる側面があるからだ。 しかしそれには政治側における大前提がある。 それは二大政党が確立し、国民による政策チェック機能が正常に働いている場合だ。 政権が国民の意向に反する政策を強行しようとすれば、たちまち次の選挙で倒される。 そしてあらたな政権ができれば官僚人事も、その政策に賛同し、協力する官僚たちに一新される。 このような状況をもたらす政治環境が確立していれば国民が主役になれる。 しかしいまの政治状況はその正反対だ。 安倍政権への権力の一極集中状況だ。 そしてこの野党不在の状況は、見通せる近い将来において、強化されこそすれ健全な方向に向かう兆しは皆無だ。 最悪のタイミングにおける最悪の政治支配の確立である。 本来ならば民主党政権が真っ先に手をつけるべきはこれであった。 戦後一貫して続いた政・官・財の支配から脱却し、国民支配を実演できる歴史的チャンスであった。 そしてあのとき鳩山政権がいまの安倍政権がやろうとしていることやっていれば世の中は変わっていただろう。 たとえ鳩山民主党政権がその政策によって行き詰まり、つぶれようとも、安倍政権の政策に待ったをかける形で、その時に一緒に働いた官僚たちと再び政権を取り戻す戦いに挑むことができたはずだ。 その繰り返しによって国民主権が定着するはずだった。 政治がダイナミックなものになっていったはずだ。 民主党政権の政治家たちは、どいつもこいつも、取り返しのつかない失敗を犯したのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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