□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年10月11日第755号 ■ ============================================================= オバマ大統領が認めた「米国のアジア重視」のウソ ============================================================= オバマ大統領が10月8日ワシントンで記者会見し、その中で、東南アジア歴訪を中止したことについて、「訪問すべきだった」と述べたという。 この発言は、APEC首脳会議の欠席によってTPP年内妥結のモメンタムが失われたことや、ASEAN首脳会議の欠席でアジアの安全保障について中国の存在感が強まった事に対する反省からくる発言であることは言うまでもない。 特に安全保障問題については、オバマ大統領は「私に反論されることなく、中国は自分たちの立場を示せることになる」と語って、みずからの欠席が中国に優位に働いたことを認めたという(10月10日朝日)。 それならば何故オバマ大統領は今回のアジア歴訪を取り止めたのか。 我々はそれが暫定予算案をめぐる民主党と共和党の対立という非常事態から来ていると思い込んでいる。 行きたくても行けなかったのだと思い込んでいる。 しかし、与野党の合意不成立がオバマ大統領のアジア歴訪を不可能にさせたわけではないのだ。 確かに与野党の対立が10月17日までに解決しなければ米国は債務不履行(デフォールト)になる。 そうなれば確かに外遊どころではない。 しかしまだそこまでの事態にはなっていない。 確かに与野党の駆け引きの為に、オバマ大統領が国内を留守に出来ないという政治的事情はあっただろう。 しかし、それとてもオバマ大統領のアジア訪問を不可能にしたわけではないのだ。 もし、オバマ大統領が今になって強く反省しているように、今度のアジア訪問が米国の経済や安全保障政策にとって国益にかかわる重要なものであったと判断していたら、アジア歴訪を断行出来たのだ。 そして野党共和党といえども、その重要性を持っていたら、それに反対はしなかったはずだ。 これを要するにオバマ大統領の判断でアジア歴訪を見送ったのだ。 そしてその判断を今になって間違っていたと反省しているのである。 オバ大統領のアジア重視とはその程度なのだ。 いや、これはオバマ大統領に限らない。 もし米国政府がアジアを本気で重視していたなら、オバマ大統領にアジア訪問を強く進言しただろう。 野党共和党の中にアジア重視の認識があれば、非常事態であるからと言ってアジア訪問を取り止めるべきではない、という声が出て、オバマ大統領の背中を押しただろう。 これを要するに、米国にはアジア重視という割には本気でアジアが米国の国益を左右する地域であるという認識がないということである。 今度のオバマ大統領のアジア歴訪のキャンセルと、図らずも口にしたオバマ大統領の反省は、その事を見事に証明したのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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