□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年9月3日第658号 ■ ============================================================= 官僚との間に真の信頼関係がない安倍政権の脆弱さ ============================================================== このところ官僚が安倍政権の政策を批判し、それに対して女房役の菅官房長官が「不快感」を示すということが相次いでいる。 つい最近は、山本前内閣法制局長官が、最高裁判事になったばかりの記者会見で、集団的自衛権行使の容認は堂々と憲法改正を行なってやるのが筋で、解釈改憲は無理があると発言し、菅官房長官があわてて強い「不快感」をあらわしたことがあったばかりだ。 そして今度は宮内庁長官だ。 すなわち風岡典之長官が9月3日、IOC(国際オリンピック委員会)総会への高円宮妃久子さまの出席について、政治利用を懸念した発言をしたという。 安倍政権の圧力に苦悩したという舞台裏を明かしたのだ。 これは物凄い暴露であり、痛烈な政府批判だ。 すかさず菅官房長官が「政治利用にはあたらない」と「不快感」を示した。 山本最高裁裁判官といい、風岡宮内庁長官といい、もとはと言えば通産官僚であり建設官僚である。 しかも安倍政権の下で任命された天下り官僚だ。 その官僚たちが、こともあろうに安倍政権の最重要課題である集団的自衛権行使容認や東京五輪誘致に関わる政策決定を、正面から批判したのだ。 これは官僚の生態を知る者にとっては考えられないことだ。 ほとんど謀反だ。 それにも関わらず、官僚に対して絶大な権限を持っているはずの安倍首相や菅官房長官は、更迭はおろか叱責すら出来ずに「不快感」を示すだけである。 その一方で、こんな驚くべき記事を見つけた。 きょう9月4日の毎日新聞は一面トップでこう報じていた。 すなわち安倍政権が放射能汚染水対策にあわてて関与しはじめ、国費470億円を投入することにした、その理由は、東京五輪の招致を成功させるためであった、と。 毎日新聞の報道を見るまでもなく、この事については誰もがそう思っているに違いない。 だから驚くには値しない。 しかし私が驚いたのは、「予備費の活用を含めてできるだけのことを行なうよう経済産業省に支持している」と菅官房長官が発言したことについて、この毎日新聞の記事が、財務省は「寝耳に水」だったと書いているところだ。 予算を握る財務省を外して、経済産業省に直接指示をするなどということはあり得ないことだ。 財務省の面目丸つぶれである。 もし安倍政権が官僚をうまく使って政策を実現しようとするのなら、決してやってはならないことだ。 間違いなく安倍政権と官僚の間にはお互いに真の信頼関係はない。 私は9月2日のメルマガ第656号で、安倍首相は孤立した裸の王様状態ではないのか、と書いた。 そしてその理由の一つとして、安倍政権は官僚に足を引張られ、それを制御できないでいる、と書いた。 まさしくその通りのことが起きている。 安倍政権は決して磐石ではない。 それどころか、何かをきっかけに、一気に瓦解する危険性すら漂わせている(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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