□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月20日第535号 ■ ============================================================= 高端正幸准教授の書いた「復興予算流用問題の本質」を考える ============================================================== 復興予算の流用がメディアによって暴露され大問題になったにも関わらず、その後も復興予算の流用は次々と見つかり、しかもそれらは流用ではないという官僚の開き直りが聞かれた。 そんな復興予算流用問題が花盛りの最中に、私は6月3日のメルマガ第411号「なぜ復興予算の流用がなくならないのか」で書いた。 この国の予算の仕組みは流用がなくならないような構造的欠陥がある。それは官僚たちによるこの国の予算権の独占という現実である、と書いた。 その後すっかりこの復興予算の流用問題はメディアから消えてしまったが、発売中の週刊エコノミスト7月23日号に新潟県立大学国際地域学部准教授の高端正幸という学者が目からうろこの指摘をしていた。 彼は、復興と直接に関係ない事業へ復興財源が使われることが「流用問題」として批判を浴びるのは実は不思議な話であるという。 というのも、そもそもその根拠法である東日本大震災復興基本法には、復興事業を復興と直接関係するものに限っていないからだというのだ。 すなわち、そこで規定されている復興事業はの目的は、与野党の交渉の結果「活力ある日本の再生」とされただけで復興に限定されているわけではなくなったという。 当初は「被災地域の振興」とされていたものが「東日本大震災からの復興」と広げられたという。 つまり民主党政権が提案した当初の案が、自民、公明との折衝の結果、3党合意の妥協の産物となっていたというのだ。 なるほど。 これでは高端氏の言う通り、流用問題の本質は復興事業の総花化を許した政治の責任であるという通りである。 しかしだからと言って、高端氏が言うように「『流用』の責任を財務省、復興庁をはじめとする中央省庁や、実施主体である地方自治体に問うのはお門違いである」というのは間違っている。 予算分捕り合戦の余地を残す基本法案を作ったのは中央省庁の官僚であり、与野党の政治家はそんな官僚に振付けられて政治合意を行ったのだ。 そしてその法律を解釈する裁量を握っているのも官僚なのだ。 だから、「流用ではない」などという開き直りが繰り返されるのである。 脱官僚をうたって政権交代した民主党が見事に官僚に屈服した。 政権を取り戻した自民党が「官僚はうまく使いこなさなければいけない」などと官僚が喜ぶような発言を繰り返す。 官僚と政治家の相互依存関係を断ち切らない限り、予算の恣意的な分配はなくならない。 国民の望む政策は決して生まれない。 そのことは今度の選挙でどの政党が票を伸ばしても減らしても、変わることはない。 官僚支配からの脱却はこの国の最大の難関である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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