□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月6日第494号 ■ ============================================================= 歴史認識問題に苦しむのは日本だけではない ============================================================== 6月末に行なわれた朴槿恵(パククネ)韓国大統領の訪中では、歴史認識をめぐって中韓が一致して日本に厳しく臨む姿勢ばかりが報じられた。 しかし、中韓もまたそれぞれが歴史認識問題を抱えているのだ。 その事を教えてくれる新聞記事を見つけたので紹介したい。 7月4日の毎日新聞「木語」で金子秀敏専門編集委員でこう書いていた。 当時の報道ではほとんど報じられなかったと思うが、あの時朴槿恵(パククネ)韓国大統領は中国に対し韓国「光復軍」の記念碑を中国陝西省西安に建てる許可を要請したが、それに対し中国政府は明確な返答をしなかったという経緯があったという。 問題はそのやり取りの裏にある歴史認識をめぐるそれぞれの事情だ。 金子氏はそれを次のように解説して見せる。 韓国憲法の前文には、韓国国民は大韓民国臨時政府の法統を継承すると明記されている。つまり韓国の日本からの独立は臨時政府によって勝ち取ったものであるという宣言である。 臨時政府とは韓国独立運動家である金九らが中国に亡命し、国民党政府の支援で1940年に「光復(独立回復)軍」を中国につくって抗日運動を行なったものである(筆者註:臨時政府は当初は四川省重慶につくられ、のち陝西省西安に移動)。 ところが1945年に日本が降伏すると冷戦が起こり、韓国は南北に分断されて南は米軍の占領下に入る。そして1948年に韓国の初代大統領は米国に亡命した李承晩が就任することになり金九は暗殺された。 そのことが「韓国の独立は(日本と戦って勝ち得たものではなく)米軍から与えられたに過ぎない」という韓国版自虐史観を生み出しているのだ。 だから朴槿恵(パククネ)韓国大統領のこの提案は、韓国版「歴史見直し」の動きであると言うわけだ。 その一方で中国はなぜこの朴大統領の提案に対し色よい返事をしなかったのか。 それは中国に韓国臨時政府をつくることを認め、光復軍を支援したのは国民政府であり中国共産党ではなかったからだ。 中国にとっても記念碑を中国につくることを認めて、それが中国共産党と国民党の歴史の見直しに発展すれば面倒になるからだ。 なるほど、こういう歴史認識問題があったわけだ。 歴史認識問題に苦しむのは日本だけではない。 歴史の真実を知る必要性があるのは日本国民だけではない。 正しい歴史認識は日中韓の国民にとって等しく重要であるということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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