□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月5日第492号 ■ ============================================================= モルシ政権を潰したIMF ============================================================== モルシ大統領がエジプト国民の支持を失った最大の理由は、ムスリム同胞団の影響を受けて宗教色を強く打ち出したことと、経済再建に失敗し国民の暮らしを苦しめたことであるとされている。 ムスリム同胞団との関係についてはあらためて書くとして、ここではその経済政策の行き詰まりについて書いてみたい。 きょう7月5日の読売新聞が次のように書いていた。 「・・・経済政策の失敗が(モルシ)政権をつまずかせた。革命の影響で主要産業の観光が低迷し、海外からの投資も減少。国際通貨基金(IMF)からの融資導入を図ったが、条件であるパンや燃料の補助金削減などを決断できなかった。補助金カットは(モルシ政権の)ムスリム同胞団が支持基盤とする貧困層を直撃するおそれがあった・・・」 この記事を読んで私はかつて外務省で経済協力を担当していた時の事を思い出した。 我が国が開発途上国に対する援助を決定する時、決まって参考にする資料の一つがIMFのカントリーレポートであった。 その理由の一つは、我が国の援助額を決める最終的権限は予算を握っている財務省(旧大蔵省)にあり、その財務省はIMF至上主義であるからだ。 財務省は国際金融機関の親分であるIMFを自らの所轄として独占し、IMFに幹部を送り込んできた。 財務省にとってはIMFは神様みたいなものだ。 そしてIMFは米国主導の新自由主義の権化である。 経済援助の前提として自助努力を求め、開発途上国に対しても援助の条件として数々の構造改革を求めるのが常であった。 その結果多くの開発途上国は、援助欲しさのために構造改革を強いられ、それが国民生活を苦しめ、結果的に政権交代に見舞われる国が多かった。 ある国の首相は、IMFの条件に従うことを援助の前提とした日本に対し、それは政権を崩壊させることと同じだと言って泣きついてきた事もあった。 私はいまその事を思い出した。 モルシ政権を崩壊させた原因の一つはIMFに違いない。 そしてIMFとはすなわち米国である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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