□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年5月26日第378号 ■ ============================================================== 間延びした大手新聞の東海村放射能漏れ報道 ============================================================== 茨城県東海村の日本原子力研究機関の実験施設で放射性物質が漏れる事故が起きて多くの研究者が被ばくしたという。 多くの研究者が被ばくするほどの事故が起きた事だけでも衝撃的であるというのに、事故が起きてからその報告が政府(原子力規制庁)に行なわれるまでに丸一日半もかかった(23日正午ごろに事故が発生したが原子力規制庁へ報告されたのは24日夜9時20分)という連絡の遅さには驚かされる。 更に驚かされたのは、実験施設の関係者が事故に気づかなかったという事実だ。 異常を知らせる警報や、放射線量の上昇という事故の予兆があったにもかかわらず、原因を調べないまま勘をたよって実験を続行し(5月26日読売)、放射能漏れに気づいたあとも、排気ファンをまわして施設外に放射性物質を拡散するという対応ミスまでおかしている(5月26日産経)という。 考えられないミスの連続だ。 日本原子力研究開発機構といえば、福井県敦賀の高速増殖炉もんじゅで1万件以上にのぼる点検漏れが発覚し、鈴木理事長が17日に引責辞任したばかりである。 このような現状で、どうして原発政策が続けられるというのだろうか。 原発輸出ができるというのだろうか。 国の責任は重大である。 しかし、メディアの政府に対する追及姿勢がまるで見られない。 なぜか。それは大手新聞がこの事故を報じるタイミングを逸したからだ。 この事故が最初に報じられたのは24日夜のテレビ報道であった。 しかし、翌日25日の大手新聞朝刊はどこもこれを報じていなかった。 大手新聞がはじめてまともにこの事故を報じたのはきょう26日である。 おそらく25日の朝刊締め切りである24日深夜までには、どこも詳細な情報を入手していなかったに違いない。 だからテレビ報道からまる一日も遅れることになったのだ。 しかしきょう26日の紙面でいくら大きく報道しても間延びして読む気はしない。 もし大手新聞がこの事故の情報をいち早く察知してもっと早く報道していたなら、世論の危機感も違っていただろう。 政府への責任追及もより厳しいものになっていただろう。 同行記者はミャンマー訪問中の安倍首相にこの事故についてのコメントを求めた気配はない。 大手新聞がこの事故を紙面で大きく報じたきょう26日の夕刻に、安倍首相はミャンマーから帰国する。 果たして大手新聞は安倍首相にこの事故に関するコメントを求めるのだろうか。 今頃になって安倍首相がどのようなコメントをしても、大手新聞の報道と同じく、もはや間延びしたものとなる。 これだけ大きな放射能の漏洩事故であるというのに、大手新聞の報道の甘さが安倍政権への責任追及を緩めている。 原発事故にもかかわらず、政府が原発維持政策を進められるのも、大手新聞の追及の甘さががあるからに違いない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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